宙（そら）の旅

林 完次【著】

小学館（2001/12発売）

• サイズ A5判／ページ数 199p／高さ 16X22cm
• 商品コード 9784093873635
• NDC分類 440
• Cコード C0095

出版社内容情報

天文作家、林完次氏のベストセラー『宙の名前』の姉妹本です。美しい星空を求めて旅に出た、海外2編を含む、13の星夜紀行を写真と文章で収録。宙（夜空）の名前のほか、旅先の地（土地）の名前も記録、解説します。

　ベストセラー『宙の名前』の姉妹本ともいえる写真紀行。『宙の名前』の著者、林完次氏が数年をかけて撮影取材をした、写真と紀行文で構成される美しい本です。北海道から沖縄までの日本各地への星の旅、またオーロラを求めてアラスカへの旅、20世紀最後の皆既日食を追いかけてハンガリーへの撮影旅行など、13の星夜紀行が収められています。　本文は美しい写真とユーモアのある旅行記の部分、また『宙の名前』と同じように星空の名前を写真と文章で解説した部分、さらに旅先の土地や人にまつわる名前をやはり写真と文章で解説した部分とがあります。居ながらにして美しい空の下で旅をしている気分を味わわせてくれる写真紀行集です。

内容説明

美しい空を求めて旅に出た１３の星夜紀行。星の名前、土地の名前、人との出会い、天文作家林完次の美しい星空写真紀行。

目次

星のウインク―長野県　野尻湖・戸隠
オーロラと北極圏の星―アメリカ　フェアバンクス
ノスタルジック・アイランド―東京都　小笠原
夜明けのうす煙―群馬県　榛名湖
双眼鏡―北海道　大雪山・知床半島
風待ち港の三ドル星―静岡県　下田
小躍りする星座―新潟県　妙高山
湖山の光彩―茨城県　筑波山麓
星砂とサンゴ礁―沖縄県　波照間島
夜景と一番星―北海道　小樽・函館
黒い太陽を求めて―ハンガリー・バラトン湖
八ヶ岳小夜曲―長野県・八ヶ岳山麓
夜と昼の水面―栃木県・奥日光

著者等紹介

林完次［ハヤシカンジ］
１９４５年東京都生まれ。明治大学卒。天体写真家、天文作家。日本天文学会、日本自然科学写真協会などに所属。星ぼしと風景が一体となった夜景のひとこまに、心のうちをも写し込む作品で独自の世界を形づくる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[佐々陽太朗（K.Tsubota）]

美しい本です。著者である天体写真家・林完次氏によると夜空の星がそろって瞬きをする瞬間があるそうな。その瞬間は「一〇〇万もの鈴が一度に鳴ったようにも思えるし、夜空という大きなまぶたがまばたきしたようにも見える」とのこと。すばらしい！　筑波山から見る夏の大三角（デネブ、ベガ、アルタイル）を流れる天の川、北十字（白鳥座）のなんと美しいことか・・・　今夜は久しぶりに夜空を見上げてみるか、と思ったら天気が下り坂。しばらくはおあずけです。

2014/09/19

[れみ]

図書館内で読了(7)様々な夜空を撮影するための旅の本。星だけじゃなく、空の色やその場所の山や木々、海や湖などの水面との組み合わせに心惹かれるし、夜空以外の写真も好きな感じ。また、土地によってかわる星座や星などの呼び名にその土地の文化や歴史が表れているのも興味深い。

2015/03/15

[ぶんこ]

旅に出たくなりました。 最初の野尻湖・戸隠から最後の奥日光湯ノ湖も大好きな地。 それでも、ここまで美しかったとは、感動です。 写真を見ているだけで異次元の素晴らしい世界にワープしたようです。 凄い、ハァ〜。 少ない語彙がかなしい。配達赤ずきんにでてきたようですが、読んでいるのに覚えていませんでした。入院見舞いに戴いたら、療養に励む元気が出るでしょう。 難点は、本が重すぎて、かなり回復してからでなくては、自分では持てないかも。 林さんの写真にはまりそうです。 この本に出会わせていただき、読メさんに感謝です。

2014/10/03

[onasu]

「宙(ｿﾗ)の旅」とは、星空の似合いそうな場所をさがしての旅。そう書いておられる林さん、強者の先達です。　　2001年の出版、フィルムでの撮影。デジカメの画像を見慣れた目には、物足りなくも、優しい星像。そして、星と景色を写し込んだ星景写真。　　今では星の写真のひとつのジャンルのようだけど、それでも中々に思ったようには撮れない。それを先の時代に！　　それはともかく、星空の似合う景色を求めて、国内外13ヶ所。空の具合で昼間の景色だけ、て旅もあるけど飽きるところがない。折々の眺めを表す言葉も素敵な一冊でした。

2014/06/11

[yupi]

林完次さん、3冊目。13箇所で見る宙。星、太陽、月、海、山、全ての景色が美しい。そして文章も、素朴で暖かく心に染みる。この本も手元に置きたいなぁ♡

2014/10/01