出版社内容情報
著者初!悩める大人に贈る、ほろ苦ロマコメ
高階葵と向井公則はミステリー作家で、元夫婦。一人娘の結婚をきっかけに、公則は久しぶりに葵を誘い出す。場所はかつて一緒に住んでいた井の頭線・高井戸駅近くの神田川沿い。花見をしようと言ったのに、時季を過ぎたソメイヨシノは葉桜になりかけで、腹のうちを読みかねる二人のあいだは微妙な距離を保ったままだ。
「俺は変わったんだ」と宣言する公則に半信半疑の葵だったが、昔のようにビール片手に歩きはじめる。すると突然、見知らぬ男児に助けを求められた。井戸の水を汲みたいが、ポンプに手が届かないという。葵と公則でポンプを動かす「共同作業」をきっかけに、二人の記憶の扉が開く。その後も迷い猫に遭遇したり、謎のドローン騒動に巻き込まれたり。ついには公則の三人目の妻まで現れて……。 さまざまな出会いに翻弄されながらも、二人はここまでの来し方や創作論、作家としての原点について話し合う。短くて長い旅の終わり、公則が「告白」したかったことが明らかになり……。果たして、葵が出した結論とは。
川はいつも流れて、一滴たりとも同じ水は流れていない。変わりゆく人生を、おしゃべりと少しのアルコールで彩る、大人のロマコメ。
【編集担当からのおすすめ情報】
かつては同志だった作家夫婦が、「有り得たかもしれない別の人生」について思いを馳せる。「俺は変わったんだ」と宣言する元夫・公則の言動に、ついついイラっとしてしまう元妻・葵の「あるある」なやり取りに、思わず笑ってしまうこと間違いなし。人生の悲哀も愉悦も詰め込んだ、読めば日々の彩りが少し鮮やかになる大人の一冊。「これだから作家という人種は油断ならない」と思わせる展開にもご注目。
【目次】



