夜がまだ明けない

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093867856
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

クールでビターな本格探偵ミステリ

「古着ってのはストーリーだから、あのデニムには価値が出たわけ」。私立探偵の苗場は古着屋の店主から、高価なヴィンテージデニムを持って失踪したアルバイトの捜索依頼を受ける。やがて苗場が到達した意外な真相は――(「ヴィンテージ」)
開業資金を持ち逃げした自称実業家の男。苗場は被害者から依頼を受け、男の隠れ家のビルを突き止める。しかし男は、乗り込んだはずのエレベーターから忽然と消失してしまい――(「溶けるように」)
若き私立探偵が遭遇した5つの事件。クールでビターな、令和の本格探偵ミステリ。

【編集担当からのおすすめ情報】
第31回松本清張賞を『イッツ・ダ・ボム』で受賞してデビューした新鋭による、本格探偵小説です。26才の私立探偵・苗場清志郎が遭遇する、5つの謎と真相とは――。
若き探偵が活躍するハードボイルド小説であり、5つの謎を解く本格ミステリでもある本作を、ぜひお楽しみください。


【目次】

ヴィンテージ
消えた歌声
レモンジュース
溶けるように
夜がまだ明けない

内容説明

若き探偵・苗場清志郎が遭遇する五つの謎。驚きの真相がもたらすものは―。「古着ってのはストーリーだから」。苗場は古着屋の店主から、希少なヴィンテージデニムとともに姿を消したアルバイトの捜索依頼を受ける。やがて、依頼するには不可解な実情が見えてきて―「ヴィンテージ」。開業資金を持ち逃げした自称実業家の男。苗場は被害者から依頼を受け、男の隠れ家のビルを突き止める。しかし男は、乗り込んだはずのエレベーターから忽然と消失してしまい―「溶けるように」

著者等紹介

井上先斗[イノウエサキト]
1994年愛知県生まれ。成城大学文芸学部文化史学科卒業。2024年『イッツ・ダ・ボム』で第三一回松本清張賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

135
私立探偵が主人公のミステリでは、依頼を受けた探偵が関係者と接触するうちに事件の全体像が見えてくるのが定番だ。その行動を通じて舞台となる土地の匂いや人間関係が浮かび、時には暴力や衝突を経ながら真相に辿り着くまでのドラマがハードボイルドの醍醐味ともいえる。しかし本書の苗場清志郎は逆に心理探偵法を用い、事情を聞きながら推理を重ね筋立てを組み立てる。しかし神の如き名探偵ではない26歳の彼は人の心の闇が理解できず、その真っすぐな筋立ての大半は犯人の暴走や歪み故に誤っていた。やや地味だがユニークな新鮮さを感じさせる。2026/08/22

M H

22
若い私立探偵の一人称で語られる短篇集。好きなのは古着と人間が重ね合わせられる「ヴィンテージ」路地を歩くのも良い。主人公の仕事ぶりは真面目さと未熟さを打ち出していて、事件への立ち位置、深刻度や思いは収録作ごとに異なる。私立探偵も傍観者でいられないのが現代なんだろうか。どうみても葉村晶ほどタフじゃないし、ラストに突きつけられたことをどうするのか。続編があると思っていいのかしら。2026/09/15

Schunag

14
三軒茶屋から茶沢通りを経て下北沢、西新宿の雑居ビルの中のインディーズとブートのCD屋、吉祥寺に鶴川。過去の作品でもそうだが、この著者の土地選びが個人的にとても好き。Vampire Weekendを聴き、古着屋をやっている友人にすすめられた古着のトレンチコートを着て、そういう街を歩いている探偵、という佇まいは現在の私立探偵小説にふさわしいと思うし、おそらくそれは、単に著者の趣味が映りこんでいるというだけでなく、令和の東京で私立探偵小説をやる、ということで方法論的に意識的に選び取られたのではないかと思わせる。2026/09/08

マヌヌ2号

6
等身大のところで悩む、令和の職業探偵ものだった。過去の探偵小説からの蓄積があるのは読むだけでうかがえる。でもこの作品は過去に安住しようとせずに、現代の都市生活者を懸命に描こうとしている。本作の(そしてこの作家の)時代とともにあろうとする筆致に、興味を惹かれる。表題作や、デビュー作である『イッツ・ダ・ボム』にみられる、身の回りの他者を、そして自分自身をすこしでもよい方向に変えていこうとする在りかたが好ましい。また、本作では、過去作よりさらにパズラー的な技巧やサプライズが多くみられて、そこもうれしいところ。2026/09/06

黒子のバスケ

4
★★★★☆ 2026.8.3第1刷発行2026/08/13

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