出版社内容情報
心がふるえる青春(恋愛)小説が生まれた。
近未来を舞台にした全く新しい青春(恋愛)小説が誕生した!
22世紀になって科学技術は東京だけに一極集中している。
ここ軽井沢では通信機器は使用不能。
私が通う高校に東京から転校生(未来人?)がやってきた。
恋をまだ知らない私は彼に言った。
「私と恋をするんでしょう? それは、一緒に戦うってことだよ!」
「人の中には、白く光る星のようなものがあって、
みんなそれを守っているのだと、そのことを信じられたら、
愛も友情も決意も一人きりの誇りも
すべてがその星からあふれた光だと思えるから。
なんだって、できる。きみの目を、私として、見つめていられる。」
……あとがきより
【編集担当からのおすすめ情報】
「恋をする」って、一体どういうこと?
「好き」って、つまりどういう状態?
近未来を舞台に、「恋」を哲学し、その正体に迫っていくような青春(恋愛)小説。
最果タヒ氏が紡ぐ一文一文に、心がふるえます。
西村ツチカさんのキュートなイラストにもご注目ください。
内容説明
私と恋をするんでしょう?それは、一緒に戦うってことだよ!22世紀になって科学技術は東京だけに一極集中している。ここ軽井沢では通信機器は使用不能。私が通う高校に東京から転校生(未来人?)がやってきた。近未来を舞台に新しい青春(恋愛)小説が誕生した!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
169
最果 タヒ、2作目です。22世紀未来の青春哲学恋愛譚ですが、何故か昭和の香りがします。22世紀になると、今以上に恋愛のハードルが、上がるのかも知れません。 https://www.shogakukan.co.jp/books/093867092025/05/25
イカまりこ
9
これはとてもよかった。うまく言語化できないけど大好きな本になった。詩人ならではの刺さる一文が随所にあり、そっくりそのまま大事な人に伝えたくなる。ストーリーは22世紀で科学が東京に一極集中した頃。今と変わらないようでいて、東京の人は機械化された肉体を持つ。変化に馴染めなかった男の子が地方に転校してきて始まるハプニング。ディストピアのようでありユートピアなのか。子供らしい恋に恋する話のようで自分が人に何をしてあげられるか深く探っていくお話だった。ユートピアって自分で築き上げていくものなんだ。手元に残したい本。2025/06/10
うしろ
3
大切にしたい言葉がたくさんあった。SF要素もあるけど、描かれているのはあなたと私のこと。渦森今日子もそうだけど、ポップに描かれているから、トンと背中を叩いて語りかけれてる感じがする。心地よかった。大切な本です。2025/06/11
ほやほーや
3
この人の哲学が好き。2025/06/02
あか
3
最果タヒさんの描く人間は、自分の気持ちすら何らかの形や言葉に収めることを恐れ、臆病で慎重すぎる。その弱さを隠そうとするあまり、他者との間に鉄壁を作り出し、周りから見るとあたかも強い人間に見える。 読みながらもどかしくなるときもあるが、人間誰しも、そうやって揺れ動いたり何かに怯える時期はある。 タヒさんの慎重な言葉選びや断定しない表現が、どんな作品よりも美しく、純粋に光って見える。私の救世主。2025/05/24