百年の子

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  • サイズ 46判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093866866
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌

人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。

舞台は、令和と昭和の、とある出版社。コロナ蔓延の社会で、世の中も閉塞感と暗いムードの中、意に沿わない異動でやる気をなくしている明日花(28歳)。そんな折、自分の会社文林館が出版する児童向けの学年誌100年の歴史を調べるうちに、今は認知症になっている祖母が、戦中、学年誌の編集に関わっていたことを知る。
世界に例を見ない学年別学年誌百年の歴史は、子ども文化史を映す鏡でもあった。
なぜ祖母は、これまでこのことを自分に話してくれなかったのか。その秘密を紐解くうちに、明日花は、子どもの人権、文化、心と真剣に対峙し格闘する、先人たちの姿を発見してゆくことになる。
子どもの人権を真剣に考える大人たちの軌跡を縦糸に、母親と子どもの絆を横糸に、物語は様々な思いを織り込んで、この先の未来への切なる願いを映し出す。
戦争、抗争、虐待……。繰り返される悪しき循環に風穴をあけるため、今、私たちになにができるのか。

いまの時代にこそ読むべき、壮大な人間賛歌です。

【編集担当からのおすすめ情報】
忘れられないのは、第一稿の小説を読んだときの胸の熱さ。
原稿を読みながら、この流れてくる涙はなんだろう、と考えた。言葉にすると「すごい!」しか出てこない。あまりにも大きくて熱くて深い。
一番身近で古内一絵さんの取材、執筆を見ていて、時にはとても心配になりハラハラもした。そのくらい、古内さんのこの作品への熱量はすごかった。ご本人があまりに考えすぎて鼻血を出したり、胃炎になったり、全身全霊で取り組んでいることが痛いほど伝わってきた。
「ありがとう」と思った。この作品を読むことが出来て、幸せだと思った。涙はきっと、女性であり、かつての子どもであり、母であり、娘であり、労働者であり、担当編集者である自分の心からの涙だと思った。
どうか一人でも多くの方の心にこの小説が届きますように。心から祈っています。どうか、よろしくお願い申し上げます。

内容説明

舞台は令和と昭和の、とある出版社。明日花(28歳)は自社が出版する学年誌100年の歴史を調べるうちに、今は認知症の祖母が、戦中学年誌の編集に関わっていたことを知る。学年誌百年の歴史は、子ども文化史を映す鏡でもあった。祖母の軌跡を紐解くうちに、明日花は、子どもの人権、文化、心と真剣に対峙し格闘する先人たちの姿を発見してゆくことになる。子どもの人権を真剣に考える大人たちの想いを縦糸に、母親と子どもの絆を横糸に、物語は様々な思いを織り込んで壮大な人間ドラマとなっていく…。

著者等紹介

古内一絵[フルウチカズエ]
東京都生まれ。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年デビュー。17年『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出。第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hirokun

261
星5 古内一絵さんは初読みの作家。百年の子も、おそらく読書メーターに参加していなければ読んでいなかった作品。まず本を読み終えて、思わず何とも言えないため息が漏れた。女三代にわたる長編大河小説。私としては、帯にある子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たないという視点以上に、出版界を例に挙げ、如何に人々が時代の影響を受け,時には率先して戦争の道に邁進することの後押しをしてきたのかという問題の重要性を感じた。私自身、戦後民主主義の中で育ち、その恩恵を享受してきたわけであるが、自らの課題は極めて大きい。2023/09/11

昼寝ねこ

235
学年別の学習雑誌で一世を風靡した出版社の今と、昭和期の苦難の歴史を綴る。もちろんフィクションなのだが出版社や作家や漫画家、創作物や起きた事件も元ネタが想像できる。物語は祖母と孫娘がキーとなって令和と昭和の交互に語られる。昭和期では戦時下の辛い話と高度成長期の話がメイン。ラストで伏線回収されるが家族にも世間にも顧みられなくなった認知症の祖母が実は凄い人だったことがわかって鳥肌が立った。小説好き、童話好き、漫画好き、怪獣好き、そしてなにより「本」が好きな全ての人にお薦めしたい。読んで良かったと素直に思えた。2024/07/21

のぶ

226
出版社の歴史にそこで働く女性を舞台に上げて描いた小説ですね。面白かったです。本作では文林館となっていますが、明らかに小学館が舞台ですね。自分が子供の頃「小学◯年生」という雑誌を買ってもらって楽しんだのを懐かしく思い出しました。戦中戦後の出版社の苦労を通して子供、女性の立ち位置を考えさせられます。戦後、児童文学繁栄のために尽力している人、そして現代この人達の苦労を伝えていこうとする姿が爽やかに感じられた。現代の主人公、市橋明日花は昔勤めていた祖母を見つけて、どう感じたかが鮮やかに描かれていた。2023/08/16

bura

211
「人類の歴史は百万年。だが子供と女性の人権の歴史は百年に満たない」コロナ禍の中、出版社に勤務する明日花は花形のファッション誌編集部から、自社で出版している児童向け雑誌の百周年イベント企画業務へと異動になる。やる気を失う明日花だったが現在、認知症を患う祖母が戦時中その学年誌の編集に関わっていた事を知った…。令和と昭和の時を行き来する、奇跡とも言える三代の母娘の物語。子供と女性の人権や文化について深い学びを得る事が出来た一冊。たった百年されど百年、もうあの時代に戻してはならない。私たちは皆、百年の子なのだ。2023/10/17

いつでも母さん

203
あった、あった。昭和真ん中生まれの私の時代に『小学〇年生』は確かにあった(買ってもらえなかったけれど)息子の小学生の頃もあったと記憶してる。今は、そうなのか・・知らなかった。それはさておき本作はちょっと惜しい感じがしてしまった。私の中で28歳・明日花に思うところがあるからかな?(汗)祖母・母・自分・・女三代の家族ドラマを戦中戦後の出版界、働く女性、いまだ存在する性差など題材は面白い。「子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。」いつか・・百年後のこの国はどうだろう。2023/09/08

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