出版社内容情報
人の絆の大切さを描いた書き下ろし時代小説
館林藩の武士である村瀬家の長男惣一郎は、弟や妹、友人と塾や道場通いを続けていたが、藩校に行くことになった弟に幼馴染みの寿太郎が乱暴し、惣一郎から離れていった。父源吾は、罪人を逃がしたことで家禄を減らされていたが、何か事情がありそうだった。そのうち成長した惣一郎は、病に倒れた父に代わって藩の仕事を行うようになる。
そんなある日、筆頭家老の岸田が殺された。表向きは、病死とされた。それは藩を二分しての内紛が背景にあり、源吾は牢破りの件もその派閥争いと関わりがあると、真相を語ったのだった。
やがて、浜田藩への国替えが決まる。嫁を迎え子どもの生まれた惣一郎は、家族とともに、主君の松平斉厚に従った。そこに故郷に帰りたいと、寿太郎からの手紙が届く――。
家族や友情の絆の大切さを歌い上げた、著者久々の書き下ろし時代小説。
内容説明
特別な才覚がないことに悩みつつも誠実に生きる惣一郎。ひとりの男の成長を人情味あふれる筆致で描きながら、愛情や友情の大切さを謳い上げる感動の長編時代小説。
著者等紹介
安住洋子[アズミヨウコ]
1958年、兵庫県尼崎市生まれ。大阪府枚方市で育つ。1999年、「しずり雪」が第3回長塚節文学賞短編小説部門大賞を受賞し、同作を含む『しずり雪』(小学館刊)でデビュー。書評家の絶賛を浴びる。2012年、『春告げ坂 小石川診療記』(新潮社刊)が、第18回中山義秀文学賞の最終候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
天の川
カピバラ
いくら
むつこ