内容説明
快楽殺人、通り魔、シリアルキラー、SMプレイ致死、連続レイプ、拉致監禁、ストーカー、児童虐待…戦慄の犯罪法廷ノンフィクション。
目次
プロローグ 自らを「コペルニクス」になぞらえた男―福岡・北九州市監禁連続殺人事件
第1章 シリアルキラー&異常殺人―常識を覆す動機とその手口
第2章 憑かれた女たち―女性被告人の“濡れた”証言録
第3章 “魂の殺人”レイプ―連続強姦・強制わいせつ犯
第4章 幼稚な暴走―児童虐待&少年事件簿
第5章 止められない人々―監禁・偽装・ストーカー・詐欺等
著者等紹介
中尾幸司[ナカオコウジ]
1962年大阪市生まれ。月刊誌および週刊誌記者を経てフリーに。事件取材にこだわり、雑誌媒体を中心に重厚なテーマのルポを精力的に発表。『新潮45』誌に発表した事件リポートで02年「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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緋莢
18
「人が苦しむ姿を見るのがたまらなかった」自殺サイトを通じて知り合った 男女3人を殺害した男、「振り向いてくれないので殺した」デリヘル嬢を殺し約1か月、遺体と共に過ごした男、「裁判長!すご~く反省しております・・・ひとつ、よろしく」女性職員への猥褻行為をした大学総長は最終陳述で、そう言った・・・凶悪な事件の裁判で、犯人たちは、どのような態度で、どんな言葉を語ったか・・・平成に起こった凶悪事件&異常犯罪を傍聴した記録。2016/08/10
まいこ
9
事件直後の週刊誌報道ではなかったようなことや続報も。ペッパーランチ事件って、店長じゃない方の犯人は知的な発達が不十分だったというが、それでも事前に睡眠導入剤やスタンガンや「膣内収縮剤」を用意する段取りを組む知恵って何だ?北九州の事件の松永、「詐欺はサイコウのギジュツ」2015/10/03
さめ
5
ひたすらに辛い。北九州の例の事件は何度読んでも、事件の上っ面をなぞっただけの文でも気分が悪くなってしまう。詳細よりも概要を多く載せている印象のある本書ですが、それでも読んでいて消耗してしまいますね…。平成の真ん中頃にもこんなに凶悪な事件が起こっているとは。私たちの日常とかけ離れたところにあるものでは決してなくて 、地続きの場所で起こった出来事なのだ ─という著者の言葉が刺さりました。2018/01/07
seichan
5
最近の犯罪が多いので、「あ~、あったあった」と記憶をつつかれる感じ。逆に言えば悲惨な事件があってもどう裁かれたかまでみんな注目していないし、出所したあと加害者が社会でどう生きていくかとか被害者がどう生き延びていくかとかまで、意識もしていないよね……。残虐犯罪から児童虐待、結婚詐欺や冤罪まで、時代を映す鏡としての「犯罪カタログ」。 2015/08/19
澤水月
5
新潮45名作犯罪ルポ叢書「殺ったのはお前だ」等に参加していた方なので09年刊だが入手。傍聴記48件も入り各編大変に短い。監禁王子とかVシネ女優SM誤刺殺など「あったあった」な事件オンパレード。これをとっかかりに各事件調べにいい。北九州連続監禁についてだけは大変頁が割かれ、新潮で担当されたのかな。豊田正義氏のルポ本は女性中心視点だったがこちらは松永の不可解なユーモラスさが活写されていて不気味。見る人によって事件の様相て随分変わる…岸和田餓死寸前は義母の描写が「虐待の家」と全く違い不遜な感じ。改めて人間、深い2013/05/30