内容説明
製品名は「魅機MOUS‐27」。愛称は「みきちゃん」。その正体は、お酌するために造られた「お酌ロボット」。仕事はもちろん、お酌すること…ではなく、探偵助手!OLスーツを身にまとい、人間と同じように話し、笑い、怒り、酒を飲み、そして酔っ払う。そんなみきちゃんが、骨董品を探したり、謎のカリスマの本性を暴いたり、ストーカーを追ったり…大奮闘!そして、少しずつ明らかになってゆく、みきちゃん“出生”の謎とは…?多彩な作品群で話題の小説家・平山瑞穂と、ポップ&ワンダーな作風で知られる漫画家・阿部潤が強力タッグ!小説の中にイラストを大胆に組み込んだ、驚異のオルタナティブノベル&コミックがここに誕生。
著者等紹介
平山瑞穂[ヒラヤマミズホ]
1968年、東京都出身。’04年、『ラス・マンチャス通信』(新潮社)で第16回日本ファンタジーノベル大賞受賞
阿部潤[アベジュン]
1972年、静岡県出身。’90年にヤングマガジン(講談社)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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浦
3
コミックと小説の融合を目指して作られた、前ページにイラスト挿絵が絶妙なレイアウトで入った小説。ラノベと違うのは、小説もイラストもそれぞれ完全に立っていて、どちらにも寄っていないということ(表現しにくいけど)。だからこそ値段も含めて、手に取りにくい・・・。内容はまさに平山瑞穂さんのデビュー作、「ラス・マンチャス通信」を確かに感じる展開になっていく。面白く軽いタッチから、どんどん深刻で逃げ場のない所へ、ラスマンチャス化していくのだ。ただ、最後の最後は、少しだけ救い?を感じる。おまけコミックが丁度良い癒し。2015/09/09
mEmO
1
読者に嫌がらせをするのが好きなんだろうなあという結末。すばらしい、もっとやってください。ただ、漫画と小説をくっつけようという試みはあんまりうまくいっていない。挿絵の一ヴァリエーションにしかなっていない。そういえば、古橋秀之×前嶋重機の『蟲忍』も似たような試みをしていたけど、そちらもなんだかなあという感じだった。いっそのこと文字を漫画化しちゃおうという方向で『神戯』なんてのも書かれていたけどそれもまたいまいちで、となると漫画と小説の融合ってコンセプト自体に欠陥があるような気がしてならない。2011/07/23
禾原
1
コミックと小説の融合が上手くいっているのかは判断できない、というか、挿絵のやたら多いラノベにしか感じられなかった。ただ、そのおかげで情景は非常にわかりやすい。ガジェットもよく見るようでいて若干捻りが加えられており、なかなか楽しめた。個人的にはもう少しエピソードが欲しかったが、そうなるとやはり冗長か。2009/09/25
ao-king
0
小説とコミックの融合というよりは挿絵の多い小説ですね。酒好きロボットの活躍を描いたお気楽な話かと思いきや、ラストは非常にキツイ。ハッピーエンドへの萌芽はあるものの、読者が物語の中で親しんだ「魅機ちゃん」はいないわけで…。「ひどいよ、タカちゃん」の一言がつらすぎる。2013/03/06
外道皇帝
0
人間型のお酌ロボット・魅機ちゃんと探偵・柳瀬のドタバタの日々。簡単な能力しかないはずの魅機ちゃんがふとした機会に見せる人間らしさの謎。。。。ドタバタものなので不条理なのは当たり前なんだけど途中でかなり重くなってちょっとがっかり。あくまで軽くドタバタでまとめてあればなあ。2010/02/15
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