出版社内容情報
中国東北部発世界文学行き
中国現代工業の一大拠点だった瀋陽市鉄西区は、90年代の改革開放の波に乗れず経営破綻が相次いだ。地元出身の著者が土地に息づく5つの物語を掬った初の邦訳短編集。新文芸誌「GOAT meets」掲載で大反響!
文革の記憶を引き摺る家族と、工場にリストラされた父娘。
連続殺人事件を機に運命は交わる。(「平原のモーセ」)
貧民街に暮らす少年はある日、非行少女と石炭工場に忍び込む。(「グラードを出る」)
その冬、僕は父と離れて街外れの教会に住む叔母のもとへ向かった。(「光明堂」)
亡き父の言葉を残し、伯父は闇夜に飛び立った。(「飛行家」)
小説家は、他人の未発表原稿に、自分しか知らぬはずの真実を見た。(「北方は無に帰す」)
その静けさは雪と似ている――カバー裏には、坂崎かおる氏の書評も掲載!
【目次】
内容説明
中国現代工業の一大拠点だった瀋陽市鉄西区は、90年代の改革開放の波に乗れず経営破綻が相次いだ。瀋陽生まれの著者が土地に息づく5つの物語を掬った初の邦訳短編集。
著者等紹介
双雪涛[ソウセツトウ]
1983年遼寧省瀋陽市生まれ。作家。吉林大学卒業。2011年『翅鬼』で第一回華文世界電影小説賞、2017年「平原上的摩西(平原のモーセ)」で第十七回百花文学賞中編小説賞、2020年『猟人』で第三回宝珀理想国文学賞を受賞。簡潔な文体で暗い幻想を織り交ぜたミステリ色の強い中・短編小説を多く執筆し、若手実力派作家として高く評価されている
大久保洋子[オオクボヒロコ]
1972年東京生まれ。中国文学翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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