オリーヴァ・デナーロ

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オリーヴァ・デナーロ

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  • サイズ 46判/ページ数 306p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093567480
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

出版社内容情報

理不尽と闘った一人の女性の勇気の物語

1960年代、シチリアの保守的な小村。「女は水差しだから、割った人のところにもらわれていくもの」と母親に擦り込まれた少女オリーヴァは、初潮を迎えてからは「純潔を守るため」に、地元の風習と母の教えに従い男子との交流を避け、学校も辞め家のなかで過ごしていた。しかし裕福な菓子店の息子に目をつけられ、16歳の誕生日に誘拐され性暴力を受けてしまう。当時の刑法第544条により、加害者の男はオリーヴァと結婚することで罪が放免されることになる。結婚を迫る男や周囲からの圧力に追い詰められるオリーヴァ。やがて友人や支援者との励ましに自分の本心に気づき、法廷でこの理不尽に「ノー」を突きつけることを決意する。
『「幸せの列車」に載せられた少年』のベストセラー作家が実話に想を得て描いた、一人の女性の勇気と尊厳の物語。



【編集担当からのおすすめ情報】
南イタリアには「償い婚」という因習があり、長い間、性暴力が起きても加害者が被害女性との結婚を申し出れば、罪には問われませんでした。そのことは、1981年に当該条文が廃止されるまで、イタリア刑法にも明記されていたのです(刑法第544条)。そこには「魂の殺人」によって自分を踏みにじった相手と結婚しなければならない女性側の視点が、完全に欠落していました。
本作は、この因習に従うことを拒否して初めて裁判で勝訴し、イタリアのフェミニズム運動のアイコン的存在となったシチリアの実在の女性フランカ・ヴィオラにインスパイアされた著者が、フィクションとして2021年に発表した小説です。舞台は約60年前の南部の村で、このような法律はもちろん現代の日本にはありません。ですが、性暴力によって尊厳を傷つけられた上に、声を挙げた後も「被害者にも落ち度があった」と心ない言葉を投げかけられる光景は、現在も起きている性暴力の事件に驚くほど似ていて、愕然とさせられます。性暴力は絶対に許されない人権侵害であること、それをいま一度噛みしめるとともに、踏みにじられても立ちあがろうとする少女の勇気に胸を熱くさせられる必読の書です。

内容説明

1960年代、シチリア島の小村。純潔を守れという親の教えと地域の風習に従順に生きてきた少女は、16歳の誕生日に裕福な菓子店の息子に誘拐され性暴力を受けた。だが周囲からは、彼女の尊厳を踏みにじり魂を殺した男との結婚を迫られる。性暴力の加害者は、被害者に結婚を申し出ることによって免罪されると、当時の法律に明記されていたからだ―。読む者の心を抉る傑作フェミニズム文学。ベストセラー『「幸せの列車」に乗せられた少年』の著者が実話に想を得て描いた、一人の女性の勇気と尊厳の物語。

著者等紹介

アルドーネ,ヴィオラ[アルドーネ,ヴィオラ] [Ardone,Viola]
1974年、イタリアのナポリ生まれ。ナポリ大学文学部を卒業。高校でイタリア語とラテン語を教える傍ら、2012年に『La ricetta del cuore in subbuglio(乱れた心の処方箋)』で小説家としてデビュー。長篇小説3作目『「幸せの列車」に乗せられた少年』(河出書房新社)がイタリア国内で30万部のベストセラーに。長篇4作目にあたる本作『オリーヴァ・デナーロ』は、《現代のヒロイン賞》を受賞し、約20カ国で翻訳出版されている

関口英子[セキグチエイコ]
埼玉県生まれ。イタリア語翻訳家。2014年に『月を見つけたチャウラ ピランデッロ短篇集』で第一回須賀敦子翻訳賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiro

16
図書館の新刊コーナーで見つけて、事前情報無しで借りた。読み始めてすぐに、本当に1960年代のイタリアが舞台なのか、第一部のタイトルを見直した。先進国の中では日本やイタリアは女性の社会的地位が低いと言われている。一人一人の声は小さいかもしれないけど、社会が良い方向に変わっていけば良いなと思う。男性にとっても女性にとっても。2025/03/31

アヴォカド

7
よかった。関口英子訳にハズレなし、を、また更新。2025/02/28

5
1960年のイタリア(たったの65年前)においてこれほどの男尊女卑が行われていたことに驚く 少数の勇気ある被害者たちが声を上げ続けたからこそ人々の意識が変わってきたのだろう  主人公に影響されて変わっていく母親の造形が印象に残った2025/03/02

peace land

3
ついこの前の物語、いえいえ、今でも続いている物語。 丁寧に書かれていて味わい深かった。2025/04/21

なつこうへい

2
イタリアの小さな村では女性への制約、監視が厳しく、外では常に顔をしたに向けて目を合わせないように暮らしていた。デナーロ家のオリーヴァは、双子の弟、農夫の父、刺繡師の母と暮らしているが、菓子屋の息子の理不尽な暴力を受けてしまう。どうしても菓子屋の息子との結婚を拒否したいオリーヴァは警察に訴え、裁判に…。今まで静かだった父親がオリーヴァや、嫁いで行ったオリーヴァの姉のために全身で戦ってくれる。後半はオリーヴァと父親の語りが交互に書かれて、父親の、娘たちへの愛が胸にせまる。2025/03/22

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