出版社内容情報
究極の《知》を求め魂の旅を続ける男・マンクンク。半世紀に及ぶ波乱万丈の旅の最後に彼が見たものは…。アフリカの思想・文明・歴史を重層的に描いた記念碑的大河小説。
本書はコンゴの作家、エマニュエル・ドンガラ氏の『Le few des origines』の全訳です。西欧文明の最高レベルの教養と、土着のアフリカ思想を融合させたスケールの大きな作品で、原版のフランス語のほか、ドイツ語、スペイン語、デンマーク語、ノルウェイ語に翻訳され、各国で高い評価を受け、「ブラックアフリカ文学大賞」を受賞しています。物語は、コンゴのとあるバナナ畑で立会人もなく、孤独な生を受けた、その誕生から始まります。異端者として、秩序をひっくり返す者としての運命づけられた男、マンダラ・マンクンクは故郷の大河に、氏族の王に、植民地支配の異人(白人)に、そして自分の社会そのものに挑んでいきます。両親までが殺害された過酷な植民地支配に抵抗し、都市に出てからは、ふとした幸運から文明の象徴である機関車運転手の現地人第一号となります。しかし、第二次大戦やそれに続く激動の社会はマンクンクに安住を許しません。半世紀に及ぶ試練の旅を経て、マンクンクは一生追い求めた物の背後にある根源的な《知》を求め、故郷の村に戻ります。最後の朝、ついに彼がそこで見たものは……。 思想や文明や歴史など、さまざまなテーマがもりこまれたこの作品は、まさに、アフリカ
内容説明
「マンクンク、おまえは破壊者だ!」「「力」と、「力」に敬意を捧げるタムタムをひっくり返す者」と運命づけられ、大河に、氏族の王に、植民地支配の異人に、そして、自分の社会そのものに挑んでいった永遠の革命児マンダラ・マンクンク。コンゴのとあるバナナ畑で孤独な生を受け、長じては偉大な“ンガンガ”(呪術師)となった男が、半世紀に及ぶ試練の旅を乗り越えて、最後に見たものは…。「知」と「力」を巡る現代アフリカの創世神話。人間の根源に迫るアフリカ大河小説。1988年のブラックアフリカ文学大賞を受賞。
感想・レビュー
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マリリン
syaori
taku
スミス市松
みねたか