出版社内容情報
模索する大人への道。新たな官能の世界へ。
路子の“実験”に協力するかたちで初体験を済ませた真吾は、恋人である妙子とも結ばれ、妙子に一層の愛しさを募らせていく。
昭和二十三年、学制改正に伴い真吾は新制高校二年になり、妙子は女学校を卒業。妙子には卒業を機にいくつもの縁談が持ち込まれるようになる。
そんな折、戦時中に真吾に強烈な体験をさせた、いとこの千鶴が結婚することになり、家を訪ねてくる。“心にもからだにも、魔性の生きものを飼っているにちがいない”、千鶴は真吾を未経験者であると思い込み、自分が最初の女になりたいと思っていた。
念願を遂げた千鶴は、妙子と親密になるよう真吾に助言する。その後、ひょんなことから旧家の娘で出戻りの小菊と妖しい一夜を過ごすが、わずか六日後に小菊が出奔。さまざまな噂が飛び交うなか、ふいに戻ってきた小菊は、なぜか妙子に接近する。
新しい時代の到来とともに、押し寄せてくる「自由」の波。そんななか、大人への道を模索しつづける少年の愛と心。読む者を惹きつけて止まない、青春官能小説。
富島 健夫[トミシマ タケオ]
著・文・その他
内容説明
思わぬ相手と初体験を済ませた真吾は、遂に恋人である妙子とも結ばれる。時は昭和23年、学制改革に伴い真吾は新制高校二年となり、妙子は女学校を卒業。そんな折、ひょんなことから旧家の出戻り娘・小菊と妖しい一夜を過ごすが、わずか六日後に小菊が出奔してしまう。新しい時代の到来とともに、押し寄せてくる「自由」という大きな波。大人への道を模索しつづける少年の愛と性を大胆に描いた青春官能小説。
著者等紹介
富島健夫[トミシマタケオ]
1931年10月25日‐98年2月5日。31年当時、日本領だった朝鮮京畿道生まれ。早稲田大学・仏文学科卒。53年『喪家の狗』が芥川賞の候補作に。河出書房に勤務しながら『黒い河』を書き下ろし同社からデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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