出版社内容情報
夫に先立たれた元教師・伸予と元教え子・善吉の割り切れない恋模様を描いた第79回芥川賞受賞作「伸予」のほか、第37回文學界新人賞受賞作「ぽぷらと軍神」、「清吉の暦」の全三編を収録した秀作短編集。
内容説明
「わたしはね、善ちゃんのお嫁さんになりたかったんだ、これでも」女学校を出たばかりの教師・伸予は、教え子で中学三年生の善吉に恋心を抱いていた。卒業後は交流が途絶え、伸予は許嫁との結婚と死別を経験し、最近は趣味に没頭する日々を送っていたが、教師仲間からの情報で善吉の消息を知り、再会を果たす。中年になってなお、少女のような純粋さを保っている伸予と、どこか冷めた雰囲気を漂わせている善吉。二度目の逢瀬でついにふたりは結ばれるが―。第79回芥川賞を受賞した表題作のほか、第37回文學界新人賞受賞作「ぽぷらと軍神」、「清吉の暦」の全三編を収録。
著者等紹介
高橋揆一郎[タカハシキイチロウ]
1928年(昭和3年)4月10日‐2007年(平成19年)1月31日。享年78。北海道出身。本名、良雄。1978年に『伸予』で第79回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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