そしてパンプキンマンがあらわれた

ユ ソジョン【作】/キム サンウク【絵】/すんみ【訳】

小学館（2024/10発売）

• サイズ 46判／ページ数 192p／高さ 19cm
• 商品コード 9784092906686
• NDC分類 K929
• Cコード C8097

出版社内容情報

「こども審査員」100人が選んだ最推し本

世界最大のVRゲーム「パイキキ」。
ここでは何者にでもなれて、なんでも手に入れることができる。

12歳の女の子オ・イェジは、現実世界の悲しい記憶から逃れるためにパイキキにのめりこむ。クエストをこなしたり、武器を強化したり、お絵描きをしたり……。そんなある日、イェジは大きなヘルメットをかぶった謎のアバター、ヘルメットボーイと出会う。彼がイェジに提案したとある「仕事」のせいで、イェジはパイキキ中を巻き込んだ大事件を引き起こしてしまう。

【編集担当からのおすすめ情報】
総勢100名のこどもが審査員となって受賞作を選ぶ「第13回ストーリーキング賞」受賞作品です。ゲームの世界をフルカラーで描いたうつくしい挿絵も注目です。

内容説明

現実世界で息がつまるほどつらい体験をしたオ・イェジは、日々の生活からにげるようにＶＲゲーム「パイキキ」にのめりこんでいく。現実とゲームの世界を行き来するイェジはある日、なぞの男「ヘルメットボーイ」と出会った―。こども審査員１００人が選んだ最推し本第１０回ストーリーキング賞受賞！

著者等紹介

ユソジョン［ユソジョン］
大韓民国生まれ。アメリカ・イリノイ州で心理学と創作を学ぶ。『地球から抜け出す１３の方法』（未邦訳）で第１回「この童話が面白い大賞」優秀賞を受賞しデビュー。本作で「第１０回ストーリーキング賞」を受賞

キムサンウク［キムサンウク］
大韓民国生まれ。慶熙（キョンヒ）大学校で視覚デザインを学び、現在イラストレーターとして活動中。多数の青少年向け書籍で装画や挿絵を手がける。児童書の挿絵を手がけたのは本作が初となる

すんみ［スンミ］
翻訳家。早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まる子]

ストーリーキング賞受賞作（韓国）。デジタルネイティブの時代に育ったZ世代。12歳のオ・イェジはクラスの中に馴染めない日々を過ごす小学生。VRヘルメットが当たり前の時代にゲームのパイキキに夢中になった。ここでは現実とは違い誰にでもなれる。しかし、それは本当だろうか。ヘルメットボーイと仲良くなったはずがまさかの⁉️パンプキンマンをプログラミングしたのに偽物が⁉️誰かのIDを盗むことも、個人情報を得る事ができるこの世界は自分が望んだものだろうか。仮想世界が現実になったらこのようなのかも。「また会いましょう」。

2025/01/23

[えつ]

「こども審査員」100人が選んだ最推し本、第10回ストーリーキング賞受賞作品。現実世界から逃れるために、世界最大のVRゲーム「パイキキ」にのめり込んでいる12歳のイェジ。楽しく過ごしていたところに現れたヘルメットボーイ。ヘルメットボーイとの出会いでどんどんおかしくなっていく「パイキキ」の世界。イェジとヘルメットボーイとパンプキンマンがどうなっていくのか、わたしものめり込むように読んだ。イラストも味があって良かった。これが児童書で読めるのかー。レベル高いなー！って思った。NetGalleyにて。

2024/11/05

[遠い日]

現実世界になじめず、仮想世界パイキキに逃げ込んだ12歳のオ・イェジ。VRゲームの世界ではなんでも手に入り、自由に動くことができると、密かに楽しんでいたのに。現実にしろ、仮想にしろ、人が生きて活動する世界では、一瞬たりとて同じ状態を保つことなどできないのだ。「逃げる」ことには常にリスクがつきまとい、それを引き受ける覚悟がいる。 パイキキでの喜びが葛藤や苦悩に変わるのに時間はかからなかった。追い詰められ、他人のことばではなく、自分の文脈で初めて戦ったイェジの覚醒がすばらしかった。

2024/10/09

[nago]

12歳の女の子 イェジ が 仮想空間ゲームにはまり込んでいき、実生活での支障をきたしたり 仮想空間でのトラブルに巻き込まれたりしていく。離婚している両親のことも絡んでくるが、ゲームで出会った人たちとの関係、本物の世界と偽物の世界について考えさせられる。

2025/04/16

[まめもやし3]

おもしろかった。 ヘルメットマンは何者だったのか。イェジが現実世界で動けるラストでよかった。子どもがヘルメットを何時間もかぶって戻ってこなかったら、親は相当怖いだろうな。

2024/12/16