出版社内容情報
王子として育てられたマルスと、奴隷として育てられた大助の双子の兄弟は、お互いの考えが判るテレパシーがあった。巨匠・手塚治虫の描く名作SF。
▼第1話/白いパイロット ●主な登場人物/マルス(ポスク博士の息子で大助のふたごの兄弟。赤ん坊の頃ミグルシャ女王に拾われ王子として育てられる)、大助(ポスク博士の息子でマルスのふたごの兄弟。ミグルシャ国の地下要塞で働かされている) ●あらすじ/小さいけれど、とても強くて世界中に恐れられている国・ミグルシャ。ある日、この国の軍隊がポスク博士の家を訪れ、いきなり博士を射殺。その場に居合わせた妻も殺し、ふたりの子供(ふたごの赤ん坊)も奴隷にするために連れ去ってしまう。しかし、その赤ん坊たちを護送している車を偶然にもミグルシャの王女が発見。息子を亡くした王女は、これは神のお導きとばかりに、赤ん坊のひとりを連れ去ってしまう。かくしてポスク博士の忘れ形見は、ひとりは王子として、ひとりは奴隷として育つこととなる…。何年かの月日が流れ、王女に拾われた赤ん坊は何不自由なく、すくすくと育っていた。ただし、毎朝6時15分になると決まって発作が起こるという原因不明の病におかされていた。6時15分という時間に何か原因があるのではと部下に聞いてみると、それは地下要塞で働かされている奴隷たちが拷問を受ける時間だという…。一方、奴隷として地下要塞