出版社内容情報
文明が滅びて数百年、暴君に支配されたこの国に生を受けた双子、タタラと更紗。“運命の子供”が駆け抜ける、衝撃のジパング伝説!
赤の王・名は朱理、タタラを装う少女の名は更紗。憎み続けた宿敵が、最愛の人だった。富士山麓で揚羽に施されたショック療法で絶望の淵から立ち直った更紗は、タタラ軍からひとり離れ東北に向かった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
速水こもみち
24
「だれも恨んではいません」最も憎むべき人間と最も愛すべき人間、それが同じ人間であるとき、人はどうすればいいのか。この言葉はひとつの答えであるのではないか。 「一方的な勧善懲悪などありえない」大島さと子さんの解説が絶妙。2017/03/05
せ〜ちゃん
16
★★★★★2012/10/30
Sayaka
14
お互いの正体が判明するという一つの山場。ここは読んだ覚えがある。母との再開でカザン将軍とのエピソードが活きてくるというこの展開。大人になってから再読すると理解が深まる◎2020/05/10
まふぃん
13
お互いの正体が明かされる巻。こうなるのは分かっていたといえ、辛いなあ。2016/08/19
カキ@persicape
8
宿敵は愛した人。あるある設定だがすば抜けて描写が上手い。戦乱の中見つめ合うシーンは静かで対比されたモノローグが哀しく切ない。朱理と更紗として呆然と顔を見合わせてから「赤の王」「タタラ」としてお互い向き合うまでの表情の変化が素晴らしい。そのあと全て無になり、敵を愛した罪悪感から謝り涙しながら白虎と化し剣を振るう更紗の姿が辛かった。そして更紗を救った母の愛に号泣。涙が止まらなかった。対して朱理は「多くがウソで知らないことだらけでも自分がほれた少しの部分は本当だったと信じてやれよ...」惚れてまう(T ^ T)2016/01/26
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