ＩＫＫＩ ＣＯＭＩＸ にげまどうし - みんなみんな、にげたがり

三友恒平

小学館（2012/06発売）

• サイズ コミック判／ページ数 1冊／高さ 19cm
• 商品コード 9784091885890
• NDC分類 726.1
• Cコード C9979

出版社内容情報

テーマは「逃避」。完全描き下ろし短編集。

仕事はクビ。恋人にはフラれる。道端のハトでさえ俺を馬鹿にした目で見やがる…人生に行き詰まりを感じている主人公・住木はある日、ネットで奇妙な噂を目にする。

「にげまどうし」――居場所のない人の元へ現れ、“どこでもない場所”へ逃がしてくれる存在。住木はいつしか、にげまどうしに救いを求めるようになっていき……（第1話）

現代の神隠し＝にげまどうしとの出会いを通し、「逃げる」という選択肢を提示された人々それぞれが抗い、または受け入れ、自ら人生と奮闘する様を著者独特の“後ろ向きの前
向きさ”で描きだす。4編収録。

【編集担当からのおすすめ情報】
初連載作『必要とされなかった話』で高評価を得た著者による新作が完全描き下ろしで登場！社会/他者との関係性の希薄さを極めて現代的なセンスで描き出す、「逃げる」を肯定した新しいエンターテインメント。ご期待ください！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[カザリ]

完璧じゃないから、想像したくなる物語。

2015/02/03

[霧子]

コドモ時代のピュアネスと、成長してからのどうしようもなさ。オトナは逃げるのに、コドモは逃げないんだね。よく描いた！とは思うけれど、あまり感心はしない。『必要とされなかった話』のほうが、力強くて、私は救われました。コドモ時代に踏みにじられた挙句どうしようもなくなった現在に生きる「逃げ出したい」オトナへの、メッセージと受け止めます。ありがとう。でも、私には必要のない話だったよ。

2013/08/13

[山像（漫画）]

傑作連作短編。絶望的な話揃いだけど、収録順には救いが感じられた……。ホームレスになる30男の話が好き。「旅に出た」咲の世界をガッチリ絵で見せようという気概やよし。

2013/04/28

[JACK]

△ 人生に絶望した人が強く願うと別世界から現れる黒い存在「にげまどうし」。その手をつかむと、この世ではないどこか遠い所へ「逃げ続ける」ことが出来るらしい。二度と立ち止まることは出来ないので、居場所を失う痛みはない。そこは、薄暗く、黒い何かに覆われた世界。誰もいない。腹も減らない。行きたいと考えればそこに行く事が出来る。「にげまどうし」は「あちらの世界に戻りたいのなら、あなたを覚えている人に呼んでもらうことです」と言う。元の世界に戻るのが幸せとは限らないが・・・。不気味な連作短編集。正直言って面白くはない。

2012/06/20

[千利休]

三友恒平の作品は好きなようで全く好きじゃないのだが、本作は珍しく最後まで読めた。それでもやはりセンスを感じない。うーん。

2021/03/14