出版社内容情報
すれ違うシュウジとちせ。かけ違う心のボタン。迫り来る戦火。故郷の街と戦場に別れ、2人の“恋”は、まどい、ゆれ、そしてまた結びつく!?
▼第1話/ラブ・ソング(1)▼第2話/ラブ・ソング(2)▼第3話/ラブ・ソング(3)▼第4話/ラブ・ソング(4)▼第5話/ラブ・ソング(5)▼第6話/ラブ・ソング(6)▼第7話/ラブ・ソング(7)▼第8話/ラブ・ソング(8)▼第9話/ラブ・ソング(9)▼第10話/ラブ・ソング(10)▼第11話/ラブ・ソング(11)▼第12話/ラブ・ソング(12)▼最終話/ラブ・ソング(Last episode)●主な登場人物/シュウジ(北海道の高校3年生。元陸上部の、ごく普通の男の子。成績優秀だが無口で仏頂面)、ちせ(シュウジと同じ高校へ通う女子高生。「ごめんなさい」が口ぐせで、ドジでまぬけだがかわいい女の子。“最終兵器”に変容する肉体を持つ)●あらすじ/衰弱のため、今や言葉を発することもできなくなったちせ。シュウジは彼女を介護し、焼け跡となった街で生き抜く。だが、ちせの身体を維持する薬が尽き、彼女は兵器に浸食されてゆく。一時的に蘇った意識で、シュウジとの思い出を遡るちせ。彼女を見つめるシュウジは、苦渋の決断をする…!(第1話)●この巻の特徴/ちせを自衛隊に引渡し、生まれ育った街へと戻ったシュウジ。ある日、ちせとの約束を思い出したシュウジは、ふたり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
74
完結。前半は気持ちが入らず合わない漫画かと思ったが後半から同調できて最終的に圧倒された。最初は「イリヤの空、UFOの夏」を連想したが読後感は田中ユタカの「愛人[AI-REN]」がより近い。この2作品が私の中で血肉になっているだけに最終兵器彼女ももっと早くに読んでおくべきだった。それに時期的にセカイ系なお話はなんだか古くなってしまったように思えちゃうし。読むタイミングということにもいろいろ考えてしまった。2014/12/13
0kaeri
21
ちせが戦機の姿になる、人の体温がなくなる。けれど、やっぱり忘れられないであの、二人の思いでの場所に行く姿は悲しく、温かさがあった!2015/10/05
まんがジジィ
14
悲しいお話し。 何故この子が兵器になったのか、いろいろ考えながら読んでいるともしも自分の子供や周りの子供が兵器になったら自分は何もできない事に悩むでしょう。2017/01/22
しゅん
12
この漫画を読んで、恋愛を「幻に憧れる状態から他者を知ることへ移行するプロセス」として私自身が捉えていることを理解した。主人公の男性に苛立つのは彼が最後まで相手に見ているのが(私の偏見から眺めると)「幻」でしかないからで、にもかかわらず「ぼくたち」という主語を独白の中で多用するところに身勝手さを感じずにはいられない。だからといってつまらない訳ではなくて、「ちせ」が精神的に「兵器」になっていき、世界が少しずつ壊れていく緩慢だが確実な変化に掴まれる。絵を見ていて、作者と同じ北海道出身の山本直樹を思い出した。2022/02/18
Dai(ダイ)
11
ほんの少しでいいから、ちせが最終兵器に選ばれた理由だとか、何対何の戦争だとか説明があれば感情移入できたのかもしれないが。2023/11/22