- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 青年(一般)
- > 小学館 ビッグCスペシャル
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
12
後半はロンドンからエルサレム、さらには佐渡島へと舞台が移るのだが、なにが必然的かもわからない、クライマックスに向かってるかもさだかではない、しかし緊張度はひたすら高く読み手の興奮が止まらない。ボーイミーツガールと黙示録、知性を持つロボットと日本人差別のすべてが詰め込まれ、絵の情報量もページに詰め込まれ、なにかとんでもないことが起きているという読中感が持続していく。重量感とスピード感の(異様な)両立が楳津かずおの達成だと思うがどうにも始末に負えない。語り手の現在地点が一切わからないところも異様。2022/12/12
ぐうぐう
10
これは救済を描いた漫画ではあるが、そこに必ず神の存在を意識しなければならないわけではない。いや、むしろ、壮大で深遠な物語に惑わされずに、そのシンプルな目的を思い出すとき、これはやはり母と子の絆を描いた漫画であると呼ぶべきだろう。そしてそれは、工業用ロボットという形態の真悟に、一人の人間の姿を透かすことで、なお一層、伝わってくる。「サトル ワタシハイマモ アナタガスキデス マリン」。このシンプルな言葉が、とても奥深いメッセージであることが、この漫画を何よりも象徴している。(つづく)2010/04/20
チューリップ
6
疑問点とかこれはどういう事なんだとよく分からない部分はあるにはあるんだけど圧倒的な勢いと画面密度でどんどん読めてしまった。話はめまぐるしく展開していたのに終わり方の静かでどこか切ない感じが凄かった。まりんに会いに行く時は人を壊していた真悟がさとるの元に行く時は人に自分のエネルギーをあげているのが印象的。6巻の最初の方で真悟を助けたおばあさんが可愛くて何か好きだった。おばあさんが酷い事にならなくて良かった。頭挟まれた時は焦った。2017/02/27
atomos
6
何度読んでも圧倒される、全人類に読んでもらいたい傑作。2012/08/18
かっぱ
5
まりんが耳にする、カチ、カチ、カチという秒読みの音。作者は子供が「大人になる」ではなく「こどもが終わる」と表現している。ここに悲しみが感じられる。世界(宇宙の意志と呼んでもいい)と常に繋がっていられる創造性に満ちた尊い時間には限りがあるのだ。2011/05/02