出版社内容情報
「トーマの心臓」ついにプレミアム版発売!
第1弾「ポーの一族」に続き、ついに「トーマの心臓」のプレミアムエディション登場。当時の印刷ではつぶれてしまった細い線やトーンなどモノクロ原稿を美しく再現することを目指したシリーズです。カラーページも再現します。雑誌の初掲載時と同じB5判サイズで感動と衝撃をお届けします(全1巻)。
<収録予定作品>
・トーマの心臓
・訪問者
・湖畔にて
・他 予告カットなど
【編集担当からのおすすめ情報】
これまでに発行された新書版・文庫版・全集版などのどれよりも大きなサイズで、細部まで描き込まれた作品を堪能できます。
本編のスピンオフ作品である名作「訪問者」「湖畔にて」も収録し、「トーマの心臓」の世界を集めた一冊となります。
内容説明
なにものにも染まらない少年の時が広がる―「トーマの心臓」プレミアム版で登場。「訪問者」「湖畔にて―エーリク14と半分の年の夏」収録。B5判のワイドサイズ、現存するすべての原画で版を新たにし、最新技術で美麗に印刷。フラワーコミックス版では未収録の扉ページを復刻、カラー原稿はそのままカラーで再現。
目次
トーマの心臓
訪問者
湖畔にて―エーリク 14と半分の年の夏
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅さん。
14
トーマの想い、ユーリの受けた傷。 なんて切ない。 トーマの死後、やってきたトーマにうり二つの少年。 姿はそっくりでもまるで性格の違うエーリクが動かすユーリの心。 みんなの想いが刺さりすぎる。 こんな傑作を生みだしてくれた萩尾先生に心から感謝。 翻案した映画「1999年の夏休み」も、中心になる少年4人だけの閉ざされた世界が素晴らしかった。今、この先品を観ることができて本当によかった。2023/03/07
しい☆
6
読んでる時の没入感半端なくて大きい紙面最高。はじめて見る扉絵もたくさんあって、どれも本当に美しくて、これを出してくれてありがとうって気持ち。2023/02/10
ぴよ(toyoneko)
3
超有名作品なのに読んでなかった。「プレミアム版」購入を機に読了。凄い…確かにこれは凄い。まずストーリー展開やキャラクター造形が上手い。単純に面白い。しかしそれ以上に、「愛される資格」とか、「愛に殉ずること」とか、重すぎるけど一方で青臭くもあるテーマを、ギムナジウムという世界観を中心に据えることで繊細に描ききるという手腕は只事ではない。今読んでもこんなに衝撃なのだから、直撃世代がどれほどの衝撃を受けたのかがわかる2024/03/30
ロサ🌹ロサ
3
連載から半世紀ですってよ奥様!初めて買った少コミで新連載は僥倖だったが買った動機はたぶん「ポーの続き♥」と勘違いしたせい。月刊と週刊もよくわかってない小学生にトーマ初回は恐ろしく難解で、というか意味がよくわからない…という不安。好きな相手(同性)のために死ぬ?え、なんで?となり最終回まで走破したカンジ。中学でもまだ意味不明で高校あたりでやっとこ理解してるかな?なくらいは読み込んだけど。数十年ぶりに美麗版で再会できてもう最高です。当時は雑誌の紙質悪かったし。重さをかみしめつつ生涯の道連れにしようと思う。2023/02/11
ROY
2
名作ということで、プレミアムエディションを買って、意気込んで読みました。ポーの一族以上に文学的な格式が高く、細かやかな心情描写に感動しました。全員がなんらかの悩みを抱えている中、オスカーが、深い葛藤はあるものの、裏表のない好人物で、彼がいるおかげでとても読みやすくなったと感じます。そのオスカーの物語である、同時収録の「訪問者」もとても良かったです。 それにしても、寮とか寄宿舎のイメージは、その大部分を萩尾望都の、よっている気がしますね(その元は車輪の下とかなんでしょうが)2023/02/26