出版社内容情報
ただ変化ではない。華やかに変わるのだ!
日本のスポーツ漫画の中で、最も多種多様な展開をみせているのは「野球漫画」だ。その中から野球を描いて、野球の枠からはみ出して行く短編を集めた
アンソロジー、それが「変華球」だ。収録した主な作家をあげるだけでも、手塚治虫、水木しげる、かわぐちかいじ、弘兼憲史、高橋留美子、あだち充、吉田戦車、松本大洋。描く題材も小学生からプロ野球。有名選手から果ては猫、へびまで野球をするのだ。「こんな野球漫画知ってる?」と漫画通、野球通の話題になること間違いなし。
【編集担当からのおすすめ情報】
野球漫画マニアなら、「お!」と声を上げる作品が目白押し。野球を巡る時代性も感じる事も、あの先生がこんな野球漫画を!という意外性も、満足させるアンソロジーです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kentaro mori
5
甲子園へ船で向かう途中、船が難破して、3人で甲子園に出場する中島隆博『くたばれ甲子園』、弱小球団(阪神)を応援することイコール私であるという生き様!さそうあきら『ハギワラアキコの1997年』、甲子園敗退後、高校に立てこもり麻雀をやり続ける松本大洋『夏でポン!』など、この多様性こそが野球である。2022/06/02
ライアン
5
異色野球漫画短編集というだけあっていろんな作家の短編野球漫画が集まってます。とんでもないのもあったけど(笑)。え?、この人も野球漫画描いてたんだという驚きもあり。吉田戦車とかゲゲゲの鬼太郎の野球回とか。収録作で読んだことあるのはそにしけんじ「猫ピッチャー」あだち充「同級生」かな。手塚治虫、弘兼憲史、かわぐちかいじの作品がよかった。ブレイク前の弘兼憲史の作品はいかにも弘兼氏的な感じでした。2022/04/30
ムーミン2号
4
‟異色”と銘打ってあるくらいだから、野球漫画の王道からは少し外れているのだろう。が、「変華球」ともあるくらいだから、単にアウトロー作品、というわけではないのだろう。選定者さんによるとあだち充作品はもともと王道野球漫画からすれば‟異色”だということだが、ワタシにはあだち充作品が野球漫画の中では一番肌に合っている。手塚さんにも野球漫画があるとのことで一作収められているが、野球は借り物だ。高橋留美子、さおうあきら、水木しげるも野球漫画を描いていることそのものが‟異色”だろうが、作品はなかなか良い。2022/05/06
TOMYTOMY
3
野球は日本人の愛すべきスポーツ2022/06/15
hisaos
2
野球をテーマに持ちつつも、野球のプレイをど真ん中で扱わない、本の名前どおり変「華」球な作品を取り集めたアンソロ。ビッグネームの描いた野球漫画を読む新鮮味。昭和の劇画調・平成のどこか懐かしい絵柄の中に収められた「東京野球女子百景」が逆に異色に見える不思議。2022/07/04
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- 和書
- 思考する豚