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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃりんこママ
37
あれ?なんか文庫版とダブって購入してしまいました。読むというか40年前の記憶の確認という感じ。雑誌掲載リアルタイムだったし成長期に読んでるから青春の一部、隅々まで覚えてる。よしよし。後編と「訪問者」と「11月のギムナジウム」収録。雑誌掲載の表紙絵が載っていて懐かしい。連載時表紙原画プレゼントというのがあって友人が当選したので羨ましかった。性愛以前の少年期の交情(?)なんですが、そういう時期の恋情というのは、純粋な分かなり激しいものが確かにある。2014/08/30
ちゃりんこママ
36
「トーマの心臓」については書きたい事が山ほどあるが、この本は「訪問者」を収録しているので、オスカーについて。1年遅れで中途入学した彼は、大人びていて亡くなった母親に似て女顔、オスカーの父親から預かったシュロッターベッツの校長とは何やら曰くがありそう…で、本編では一応の大団円だが、オスカーの抱えた事情は殺人もあり只事では無いのにミステリアスに決めて終わり?と思っていたら2年も経ってから「訪問者」が出た。胸の詰まるような愛憎劇だが、2人の父親の父性を感じさせて終わる。2014/08/31
くたくた
31
ユーリの根底にあるのが信仰だという所は自分にはちょっと分かりにくいところ。トーマはなぜあそこまでして?というのもストンとは落ちてこないのだけど。愛するということ、そのためには自らを犠牲にすることも厭わないこと。だけど残された人は、その贈りものを正しく受け取ることができるだろうか。幸いユーリは最後にはきちんと受け止めることができたけど。オスカー、ユーリ、エーリクそれぞれに若い人生に似合わぬ重く辛い経験を背負い、それでも全力で友人を想い、助けようとすることができる。透明で深く澄んだ青い沼をのぞき込んだ気分だ。2025/05/31
ぐうぐう
25
「人は二度死ぬという まず自己の死 そして友人に忘れ去られることの死 それなら永遠に ぼくには二度めの死はないのだ」。『ポーの一族』において、少年期の特性を一瞬の永遠性として表現したそのテーマを、さらに昇華し、深めたこの作品は、まさしくトーマという一瞬の永遠性をめぐる、少年達の痛ましくも輝かしい心のきらめきを封じ込めた、永遠の名作だ。2009/08/18
アイアイ
22
生涯結婚できない「神父」という禁欲的な聖職者の道を選んだユーリの人生。 トーマの死が与えた代償は大きすぎる。オスカーの過去「訪問者」別次元の話だけど71年の「11月のギムナジウム」はオスカー×トーマBLなので驚いた。 全寮制の閉鎖空間の中、家庭に暗い過去を持った3人の少年たちが出会うというドラマチックさは永遠に廃れない。▽図書館2016/02/25