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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
55
シリーズ後半はマリー・ジョゼフが主役だったな。そしてフランス歴史絵巻から最後はマリーの生きざまの物語に還元された。次第に狂っていく革命の牙がマリーの“叛骨”に向けられるとは。ロベスピエールの革命が女性思想家たちをも処刑していた事は知らなかった。そして最期はファンタジー。ちょっと物足りなさもあったが、この処刑人の一族を描くにはこの終り方は良かったのかもしれない。理解が及ばないほどの叛骨の人・マリー・ジョゼフの圧倒的な生き様。2020/12/15
ぐうぐう
28
最終巻にふさわしく、表紙の色は朱に染まっている。革命のパリが、そうだったように。学園漫画を模した場面、女子高生の生首が掲げられるのは、『デビルマン』クライマックスでの美樹を意図してのことだ。集団心理における魔女狩りの恐怖を描いた名場面だが、そこにフランス革命を重ねた作者も、まさか2020年3月、新型ウイルスによる感染症に慄く世界の姿をも活写することになろうとは思いもしなかっただろう。行き過ぎた善意は容易に悪となり、恐怖が世界を席巻する。これはいつの時代の話か。歴史は繰り返す。(つづく)2020/03/05
たまきら
24
ロベスピエールを中心としたReign of Terror(恐怖政治)下の処刑人の日々は血に倦むルーティンと化し、平等とは?とう問いかけと、無邪気で残酷なゼロの言葉に、作家の描きたい世界を感じました。力技でしたね!反発した時があっても深いところで結ばれたプッツン兄妹。これからも時々読み返したいシリーズです。2020/06/23
りー
17
死刑執行人一族を描いた物語、ついに完結。最後の最後まで人間が自らの内に抱える残虐さを突きつける内容でした。生きているうちには叶わなかったその想い。グロテスクで華麗な絵から圧倒的なイメージが容赦なく襲ってくる。まさかロベスピエールの最期まで描いてくれるとは思わなかった。描ききった作者に拍手を。2020/03/01
紅咲文庫
15
読了後2日経った今日になっても気持ちの痛みが薄れない。 “刎ねるだけ刎ねて 最後にサンソンの首を刎ねたらそれで終いだ“ ”目を背けるなゼロ“ “たとえ業火に大地が覆われようとも 自らの目に映る光を信じて進むしかないのだ”2020/02/29