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出版社内容情報
古代ギリシャの青年デメトリオスは、壺絵師を目指す“草食系オタク"。だが、抜群の運動神経を見出され、村の復興のためにオリンピック大祭で優勝することを命じられる。才能の認められない壺絵師の道にこだわるか、アスリートとして村の利益に身を捧げるか…。苦悩するデメトリオスが、'64年東京で出会ったのは、あの“漫画の神様"――!? 第2集は感涙のドラマへ!!
ヤマザキ マリ[ヤマザキ マリ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
72
巨星・手塚治虫登場!先生を通して語られる、仕事の在り方、情熱、どれも金言揃いの心震える熱い2巻。ご家族への取材を元に描かれた、マラソン選手・円谷幸吉さんの栄光と非業の死はとても辛く、時間を経た今も続く問題を多く内包していて遣る瀬無い。「自分の力が人の力になる」賞賛され、注目されると共に過剰に期待され、本人の意思や目的・初期衝動をすべて潰し、やがて選手自身をも蝕み葬ってしまう恐ろしさ。オリンピックの本質を問う素晴らしい作品。(⇒)2020/06/18
ネギっ子gen
41
オリンピックが終わったから、心置きなく、こういう漫画を読むのだ。表紙では、なんと! 手塚大先生が漫画原稿とペンを手に、お走りになられている! 巻末の「漫画とオリンピックと私」が良かった。<手塚治虫さんの新しいものに触発されるとすぐ取り入れ、徹底的に耕すというあの創作に対する妥協の無い姿勢は、誰にも真似のできることではありません。自分の肉体の限界のことなど考えている場合ではない。あの表現に向けられた膨大エネルギーの放出と、絶えず溢れ出ている創作欲は確かに人間に与えられた可能性を超越しているように思える>。⇒2021/09/18
momogaga
34
手塚治虫さんと円谷幸吉さん。昭和を彩った二人が登場。漫画とスポーツのあり方を語らした手法はお見事。2024/10/12
アーちゃん
31
主人公が絵師だからなのか、2巻では手塚治虫さんが登場、舞台も国立代々木競技場が完成間近の建築中なので、多分1964年の夏あたりでしょうか。リボンの騎士に涙ぐむデメトリオス。また手塚さんが話す内容は、そのままヤマザキマリさんの意見でもあると思います。円谷選手については前に別のマンガ(栄光なき天才たち)で読んだ事があったけど、やはり最期が辛かった。次はプラトンで3巻です。2019/03/26
Roko
28
壺絵師のデメトリオスは、もっと売れる絵を描けと村長からドヤされるけど、どうにも納得できません。いつものように大きな壺の中で悩んでいたら雷が鳴ってタイムスリップ! またまた日本にやって来て、出会ってしまいました手塚治虫先生に! そして、再会したデメトリオスと一緒に走る円谷幸吉さんは嬉しそうでしたね。「つぶらやさん、振り返ってくださーい!」「ぼくはー あなたともっと走りたかったーっ」と叫ぶデメトリオスの叫びが円谷さんに届かなかったのが、とても悲しいです。2023/04/09