空をゆく巨人

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空をゆく巨人

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087816716
  • NDC分類 702.22
  • Cコード C0095

出版社内容情報

第16回開高健ノンフィクション賞受賞作!
現代美術のスーパースター蔡國強と、いわきの“すごいおっちゃん"志賀忠重がアートで起こした奇跡!
ふたりの30年に及ぶ類い稀なる友情と作品づくりを辿り、芸術が生み出した希望を描く感動作。

●著者プロフィール
川内有緒(かわうち・ありお)
1972年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、米国ジョージタウン大学で修士号を取得。
米国企業、日本のシンクタンク、仏の国連機関などに勤務後、フリーのライターとして評伝、旅行記、エッセイなどを執筆。その傍ら小さなギャラリーも運営。
『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で、第33回新田次郎文学賞を受賞。著書に『パリでメシを食う。』(幻冬舎)、『晴れたら空に骨まいて』(ポプラ社)など。

川内 有緒[カワウチ アリオ]
著・文・その他

内容説明

福島県いわき市に、ずっと完成しない美術館がある。それは、現代アートのスーパースター蔡國強と、“いわきのおっちゃん”が起こした奇跡。

目次

生まれながらの商売人―いわき・一九五〇年
風水を信じる町に生まれて―泉州・一九五七年
空を飛んで、山小屋で暮らす―サンフランシスコ・一九七六年
爆発する夢―泉州・一九七八年
ふたつの星が出会うとき―東京・一九八六年
時代の物語が始まった―いわき・一九九三年
キノコ雲のある風景―ニューヨーク・一九九五年
最果ての地―レゾリュート・一九九七年
氷上の再会―レゾリュート・一九九七年
旅人たち―いわき・二〇〇四年
私は信じたい
怒りの桜
龍が駆ける美術館
夜桜
空をゆく巨人

著者等紹介

川内有緒[カワウチアリオ]
1972年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、米国ジョージタウン大学の中南米地域研究学で修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、そしてフランス・パリの国連機関などに勤務し、国際協力分野で12年間働く。2010年からはフリーのライターとして評伝、旅行記、エッセイなどの執筆を開始。自分らしく生きること、誕生と死、アートや音楽などの表現活動が主なテーマ。著書にバングラデシュの吟遊詩人たちを追った『バウルを探して地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で、第33回新田次郎文学賞を受賞。現在は一児の母として子育てをしながら、執筆や旅を続けている。小さなギャラリーも運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

82
第16回 開高健ノンフィクション賞受賞作。現代美術界の巨星、蔡國強。もう一人は福島県いわき市で暮らす市井の人、志賀忠重。二人は80年代の終わりに出会い、数々の「作品」を世に生み出してきた。アートへの興味がなかったという志賀が、なぜ蔡國強と出会い、「いわきの船」や、福島原発事故で汚染された故郷に世界一の桜の名所をつくる「いわき回廊美術館」「いわき万本桜プロジェクト」へと結実していったのだろうか。本書には、「人間に必要なのは希望と夢だ」と語る志賀の人を引きつける人間力と好奇心旺盛な行動力を読み取ることができる2020/03/03

keroppi

80
先日「蔡國強展」を見て、めちゃくちゃ強烈なインパクトを受けた。そこでこの本のことも知る。いわきの実業家志賀忠重って誰なんだ?読みながら、この二人の破天荒な生き方にまた惹きつけられる。誰もやっていないことをやってみようと、惹かれ合う二人は、とんでもないことをやってのける。さらに、冒険家大場満郎の北極海単独徒歩横断という冒険まで絡み、とてつもないパワーを受けてしまう。そして、東日本大震災からの復興のドラマ。人間って素晴らしいなと思う。誰かと手を繋ぎ合うって素晴らしいなと思う。もう一度「蔡國強展」を見たくなる。2023/08/12

こばまり

58
いやはやすごい人がいるものだと圧倒された。現代アートの巨匠も冒険家も、おっちゃんこと志賀忠重氏の周りに人は集まり、事は動きだす。己が内から発する情熱に正直とでも言おうか。時に笑い時に涙ぐみながら読了。いわき回廊美術館をぜひ訪れてみたい。2021/03/30

R

55
二人の男性を追ったドキュメンタリでした。福島県のいわきで出会った、中国人芸術家の蔡国強氏と、実業家の志賀氏。二人のそれぞれの生き様と、出会ってからの協業とを追っているのだけども、各人の生き方と過ごしてきた時間、やってきたことというのが語りつくせないほど途方もなく、静かに読みふけってしまった。今、250年かかるという大きなプロジェクトにかかりながら、ただ生きている二人の姿がとても印象的でした。強い意志と自分というものがあると、こんなにもかっこいいのか。2019/03/21

trazom

52
現代アート、中国という、私にとって全く興味のない(むしろ忌避したい)分野がテーマの本なのに、何度も目頭を熱くしたのは何故だろう? この本に、悪人は一人も登場しない。頼まれて徹夜作業を終えた建設会社社長の「何だ、ボランティアっていうのは、カネもらわないことだったのか、はっはっは」という東北人の素朴さに、救われる思いがする。プロジェクトの途中には、多くの悪意や中傷もあったろうが、ここでは、善意の部分だけが掬い取られている。人を叩きのめす言葉ばかりが溢れている現代だからこそ、ここにある良心・善意が、心に沁みる。2019/02/04

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