寡黙なる巨人

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087813678
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

生きるヒントと勇気にみちた、心に響く闘病記。
「これほど短く、みごとな死の象徴的な描写を知らない」──養老孟司氏(毎日新聞9/2より)

内容説明

世界的な免疫学者・多田富雄は、二〇〇一年、脳梗塞に倒れ、言葉を失い右半身不随になった。しかし、重度の障害を背負いながら、現在も著作活動を続けている。障害者の先頭に立って介護制度の改悪に抗議し続ける著者は、自分の中に生れつつある新しい人を「巨人」と呼ぶようになった。杖で歩こうとするときの不器用な動作、しりもちをついたら、どんなにあがいても起き上がれないという無様な姿。言葉数の少ない「“寡黙”なる巨人」である。

目次

1 寡黙なる巨人
2 新しい人の目覚め(生きる;考える;暮らす;楽しむ)

著者等紹介

多田富雄[タダトミオ]
1934年茨城県生まれ。東京大学名誉教授。免疫学者。千葉大学医学部卒。千葉大学教授、東京大学教授、東京理科大学生命科学研究所長を歴任。95年、国際免疫学会連合会長。抑制T細胞を発見。野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞など内外の多数の賞を受賞。84年、文化功労者。能楽にも造詣が深く、脳死と心臓移植を題材にした『無明の井』、朝鮮人強制連行の悲劇『望恨歌』などの新作能の作者としても知られ、大倉流小鼓を打つ。2001年、脳梗塞で倒れ重度の障害をもつ。おもな著書に『免疫の意味論』(93年青土社大佛次郎賞)、『独酌余滴』(99年朝日新聞社日本エッセイストクラブ賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あちゃくん

14
脳梗塞で倒れ、一命は取り留めたものの、右半身不随で嚥下障害を起こし、言葉もしゃべれなくなった大学教授のエッセイ。挫けそうになりながらもリハビリを続け、著作活動ができるまでになった姿には頭が下がります。普通は知りえることのない世界の話を、書き留めて残してくれたことに感謝します。2013/02/23

ArenasR

7
同じく脳梗塞で倒れ、左半身に麻痺を持つ父が買って置いていた本。まあ、もともと教養度は低く、なんでも買っただけで満足してほったらかしにする父だから、読んでないんだろうと思ったら、ちゃんと傍線が引いてあった。すまん。父(のような状態の人)がどのような苦しみを持っているかは、当事者が伝えてくれないことにはなかなか心底理解できないわけで、まずは体験談として大事に読ませてもらわねばと思う。車椅子から見える風景は全然違うとかにハッとするし、どんなことであれマイノリティの視点も認識し尊重する社会、大事。2014/10/27

メタボン

7
☆☆☆ 強靭な精神力。脳梗塞後、「言葉を発することができない巨人」として遅々とした歩みながらも、再生を目指す姿に敬意を表する。何とも思わずにやっている「嚥下」「歩行」という行動は、実に複雑な筋肉運動なのだということを思い知った。人は我が身で体験しなければ、なかなか合点しないものであるが、1年間の苦闘記である本書を読むと、健康であることをつくづくありがたく思う。2013/11/24

siva

5
著名な免疫学者で東大名誉教授の著者が、突然の脳梗塞で体と環境が一変。脳梗塞で麻痺が残る話はよく聞くが自分がそうなるまではやはり人事なのだ。学者が克明に記したその実際の苦しみは、読んでいて胸が苦しくなるほど。タイトルの「巨人」の意味はそういうことだったのか。障がい者を切り捨てる社会や制度のしくみに声を上げる著者。偉大な人はどんな状況になっても大きな力を持っている。2014/06/14

かやは

5
脳梗塞で右半身不随になり、言葉が喋れなくなってしまった著者のエッセイ。節々で能の言葉を引用していて、そういうものが支えになっているんだな、と感じた。普段から色々なことに触れていると、いざ日常で居られなくなったときに役に立つ。歩くことと話すことはとても人間らしいな、と思った。物を手に入れれば入れるほど、その分欲望の許容量も上がり、ささいな幸せでは満足出来なくなる。2012/10/18

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