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ガルシア=マルケスに葬られた女

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087813586
  • NDC分類 963
  • Cコード C0095

内容説明

ガルシア=マルケスの弟ハイメは語った。「一人の男が少女と関係して、それで約束を果たさなかったら、それは一つの家族を蹂躙したことになるんだ。まして、村一番の有望株で、医者の卵が、貧しい家の娘をもてあそんだってことになれば、それはどう見たって、その家族を侮ることだから、相手を殺しても当然という考え方が、あの時代(50年前のコロンビア)にはあった」。『予告された殺人の記録』のモデルにされたマルガリータの本当の恋人は誰だったのか…彼女はなぜ、実兄が彼を殺すのを止めなかったのか…南米コロンビアを舞台にその謎を追う。開高健ノンフィクション賞受賞第一作、渾身の書き下ろし。

目次

マルガリータ―de M´exico
イシドロ―del Rio Magdalena
エスペランサ―de Sucre
ジーナ、マルタ、ウーゴ―de Sucre
ハイメ―de Cartagena
ハイメ、マーゴ―de Cartagena
ガブリエラ―de Cali
ルイサ―de Sincelejo
ルイサ―de Sincelejo
アマリア、ブランカ―de Sud´africa,Sincelejo
ブラス―de Sincelejo
ブラス、ルイサ―de Sincelejo

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梟をめぐる読書

12
題材は決して悪くないのに、記者の陶酔とナルシシズムに満ちた語りがすべてを台無しにしてしまっている。表向きは、ガルシア=マルケスが『予告された殺人の記録』の中でモデルとした女性が(あまりにも現実の事件と似通い、そして小説が有名になりすぎたために)生涯に渡って名誉毀損に曝されてきたことを告発するというもの。しかしモデル女性が事件によって引き受けた悲惨もその背景にある南米社会の「マチスモ」もすべて元の作品に暗に批判的に書き込まれていたことであり、要するに本書は、マルケスの作品を一ミリも凌駕していない。2014/04/25

秋 眉雄

5
色々と理由を並べてはいるが、結局はガルシア・マルケスに対する嫉妬がこの本を書かせている大半の動機なのだろうと思う。あまりにも底が丸見えのその内容はといえばブーメラン以外の何ものでもない。どうしてもタイトルに『ガルシア・マルケス』と入れたかったんだろうなと苦笑し、延々と続く語りかけ調の文章に目眩を感じつつ読了。葬ったのはガルシア・マルケスではなく、むしろ・・・2015/07/09

taro335

4
マルケスがマルガリータ(アンヘラ・ビカリオ)本人に取材せず作品が書かれたことを非難しているが、この著者もマルガリータに会えてはいない。結局、真実の核心に近いところは彼女に取材できた唯一の元記者の言から出てくるあたりがノンフィクションとしてはなんとも弱いかなぁ。しかし、現地取材と情感溢れる表現で『予告された殺人の記録』のより深いところを感じられる一冊であることは間違いない。ファン必読。2013/01/22

assa

2
予告された殺人の真相を調べようとしちゃってる本。大きなお世話だと思ったが、気になって読んでしまった。けど、読後罪悪感。。作者は共犯を作りたかったてこと?2010/03/06

igi_tur

2
なんかやーな気分になる本でした。マルガリータに語りかける口調の手紙文が勝手な思い入れがはげしすぎてキモい。マルガリータや夫のミゲルに直接インタヴューが出来なかったことを最初の方で本のなかで明かにしてくれれば、遠慮なく途中で放りだしていたのに。2009/09/06

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