内容説明
零下30度、激寒のロシア大地。未だ誰も映像に収めたことがない幻のシベリア虎に導かれ、男は森の神性に目覚めていく。深くいのちの神秘にふれた感動の記録。第1回開高健ノンフィクション賞受賞。
目次
山中爆走
フンタミの風
転落と森ダニ
さすらう仔グマ
ヴィーチャ孤愁
『十一月一日の谷』
人喰い虎
冬の森
虎に会う
ブラゴダットノイエの日々
イノシシ猟
ウラジオストクの夜
終章
著者等紹介
平岡泰博[ヒラオカヤスヒロ]
1942年大阪府生まれ。大阪府立大学工業短期大学部卒業。67年関西テレビ放送入社。2002年退職し、フリー映像カメラマンに。「生と死の空白時間―脳死現場からの報告」(民放祭優秀賞受賞、日本テレビ技術賞受賞)、「さよならダックス先生」(文化庁芸術作品賞受賞、民放祭最優秀賞受賞、日本テレビ技術賞受賞)など多くのドキュメンタリー作品の撮影を担当。『虎山へ』で第1回開高健ノンフィクション賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クリママ
24
第1回開高健ノンフィクション賞受賞作。TVドキュメンタリー制作のためシベリアトラを追う。ウラジオストクから700km、シホテ・アリニ自然保護区。密猟のため数を減らし今は約300頭。寒いところとばかり思っていたが、夏は蒸し暑く、さまざまな動物、昆虫、脳炎を発症させるダニがいる。過酷なロケであるはずだが、森林に分け入る様子、20年も森林を歩き続けるレンジャー、猟師の親子のことなどが、静かな文章で描かれている。レンジャーでさえ3、4年に1回しか出会うことのないシベリアトラ。その1枚の写真はあまりにも強烈だ。2016/09/16
takao
3
ふむ2024/02/23
OMO
1
面白さ:△ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2022/01/14
tecchan
0
著者はテレビ局のカメラマン。シベリアトラを撮影するため、1年間にわたり、断続的に極東シベリアの森林を探検、極寒の中、死の恐怖を感じながら撮影に成功する。 第1回開高健ノンフィクション賞受賞作品。2017/05/14