内容説明
大奥で「玉の輿」として上りつめた五代将軍・綱吉の母の激烈な一生。京での幼きお玉時代から、三代将軍・徳川家光の側室となり従一位まで上りつめた桂昌院。女の嫉妬渦巻く大奥での真剣あいうつ駆け引き。波瀾の女人の一生を描く書き下ろし長編。
著者等紹介
竹田真砂子[タケダマサコ]
東京、神楽坂生まれ。法政大学教育学科卒業。1982年「十六夜に」でオール讀物新人賞を、2003年『白春』で第九回中山義秀文学賞を受賞。また邦楽を軸にした舞台作品(「春琴抄」「大老」ほか)は国立劇場、新橋演舞場、紀尾井ホールなどで上演されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
39
綱吉の母・お玉の一生を描いた小説。主役のお玉は大奥では珍しいかもしれないけれど、ある意味普通の女の人なので、その点、物足りない読後感だった。一方お万の方については興味深く読んだ。女に興味のない家光のために春日局が苦心した策がうまくいったというエピソードが好きだ、このお万の方は家光にとっては気の許せる友達的な存在だったのかもしれない。竹田作品としてはサラッとしすぎかも。2019/06/29
蒼
29
幼い頃自分の居場所を探し京の町中をひたすら歩いた玉。長じて江戸城大奥で三代将軍家光の息子を産み、五代将軍綱吉の生母となる。周りの人間は肉親も含め全員が自分を見下しているとの思いから、なりふり構わずより高きから全ての人を睥睨する事で自分の居場所を作ろうとしたその一生は、滑稽でありながらもある意味見事と言えるのかもしれない。史実としてわかっている事は、青物売りの娘が徳川家将軍の生母となったという事。少し思慮は足りないが成り上がり女の一生と読めばそこそこ楽しい。共感出来るかどうかは別にしても。2023/09/27
mitubatigril
7
五代将軍綱吉の生母桂昌院の伝記 身分低い家の娘の玉が運良く自身が上の身分になりたいと言う意地と運が見事に両輪のように転がって行き従一位と女性では最高の地位まで上り詰める。 桂昌院の話はある程度は知っていたので新しい発見があるかと思ったが特にに目新しさもなかった。 歴史物は確かにほぼ作り話になるだろうし特に女性は資料もそんなには残ってないだろうけど史実はそうだったんだろうなと思わせる感じが欲しいけれどまったく感じさせられなく読後ががっかりでした。2022/01/04
星落秋風五丈原
7
従一位にまで上りつめた桂昌院は、いかにして将軍・徳川綱吉の母となったのか? 女の嫉妬渦巻く大奥での駆け引きと親子の情をからめて、波瀾の女人の一生を描く書き下ろし長篇。 2007/04/17
takao
4
ふむ2024/05/08
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- 和書
- 楽の音によせて