内容説明
ある日、川原に住み始めた人、ある日、天からかかってくる電話。ふと揺らぐ日常の意識を、鮮やかな手法で描き出す六つの短編小説。
著者等紹介
夫馬基彦[フマモトヒコ]
1943年愛知県生まれ。早稲田大学仏文科中退。フランス・インドなどを放浪後、1977年「宝塔湧出」で中央公論新人賞。以降「緑色の渚」「金色の海」「紅葉の秋の」で芥川賞候補となる。1997年より日大芸術学部文芸科助教授(小説、連句を担当)
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感想・レビュー
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腰越ヒロシ
1
初読みの作家さんです。どこか日常からはみ出たような風景を拾い上げる短編6話。表題作その一「籠抜け」筆者と妻(未届け)との日常がそこはかとなく面白い。あんたらよっぽどヒマなんかい!とつっこみたくなる。表題作その二「天の電話」森敦さんとの交流、森さんの温かな人間味が描かれます。森敦さんって私の中では結構歴史の彼方の人のようだっのが急に身近なお茶目な人に感じられるようになりました。2025/03/02
kinaba
1
表題作『籠抜け』の、そうであってもなくても良いような人間関係のテンポはよかった。2015/05/15
kazu
0
★★★★(強くお薦めします)2008/08/28