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内容説明
ノーベル文学賞作家のグラスが、本書で17歳の時にナチスの武装親衛隊員だったことを告白した。ナチス社会を容赦なく批判し、「ドイツの良心の番人」とも言われたグラスのこの告白は国内外に大きな衝撃を与え、ノーベル賞返上の声まで出た。本国ではまたたく間に大ベストセラーとなり、世界中で翻訳が刊行された。この告白だけが取り沙汰されているが、本書は自己の歩みを年代記的に追った個人史であり、ドイツを中心とするヨーロッパ史、世界史が織り交ぜられた一級の文学でもある。創作活動の舞台裏などのエピソードも惜しげなく盛り込まれ、その絶妙な語り口で読者の心を強く揺さぶる自伝の傑作であり、戦争体験者の貴重な実話として歴史的価値も高い。グラス・ファンの必読書であり、多くの新しい読者をも魅了する一冊である。玉ねぎの皮を一枚一枚むくように、グラスの全貌が明らかになる。
目次
皮の下からまた皮が
カプセルにしまいこまれたもの
彼は「ワタシタチハソンナコトハシマセン」という名だった
私はいかにして恐怖を学んだか
お客たちとテーブルを囲んで
地上と坑内
第三の飢え
私はいかにしてタバコを吸うようになったのか
ベルリンの空気
音もなく癌が進行するあいだに
結婚式に贈られたもの
著者等紹介
グラス,ギュンター[グラス,ギュンター][Grass,G¨unter]
現代ドイツ最大の作家。1927年、港町ダンツィヒに生まれる。第二次大戦中、最年少兵士として召集され、戦闘に参加して負傷、米軍の捕虜となる。この体験が後に作家としての核となる。『ブリキの太鼓』『猫と鼠』『犬の年』の“ダンツィヒ三部作”で地位を確立。その後も『鈴蛙の呼び声』『蟹の横歩き』など問題作を次々に発表。’99年にノーベル文学賞受賞
依岡隆児[ヨリオカリュウジ]
1961年高知県生まれ。徳島大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nobi
Willie the Wildcat
eirianda
Nobuko Hashimoto
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