私が愛したグリンゴ

私が愛したグリンゴ

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  • サイズ B6判/ページ数 279p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784087731095
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

「わたしがメキシコの石壁を背に立たされて蜂の巣にされたという話を聞くことになったら、思い出してほしい。それはこの世とおさらばするには願ってもない方法だとわたしが考えていたことを。それは、老衰や病死、地下室の階段での転落死にまさる。メキシコで異邦人であること―ああ、それは安楽死だ!」不可思議な手紙を最後に、メキシコ革命の戦塵の中に消息を絶ったアンブローズ・ビアス。その謎の最期を、アメリカ人女性、メキシコ革命軍士官との愛憎のなかに、事実と虚構を混然とさせながら描く。ジェーン・フォンダ、グレゴリー・ペック主演映画原作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gotoran

48
“みてくれのいい死体になりたくて”不法入国した米人、老作家“グリンゴ爺さん”。雇い主不在のまま家庭教師として入国した米人女性、ハイミス。若く逞しいメキシコ人の革命軍将軍。革命騒ぎで混乱が続くメキシコで、複雑な父子関係を抱える、この3人が繰り広げる愛憎劇が描かれる。その中で、父と子、理性と感情、老いと若さ、生と死等々、相対する様々なテーマが想起され、読み応え十分だった。“グリンゴ”(外人)帆は、米流の正義を振りかざして干渉する米人への蔑視の意と云う。『老いぼれグリンゴ』が原題、映画化で本表題に。2016/01/17

3
文章が難しくて、また急いで読んだため何が起きてるのかよく分からなかったが、なんとくではあるが全体像と文学的世界観を感じることはできたと思う。南米らしいというか、マジックリアリズムっぽく、構成も複雑だったが、この手の小説はあえて流し読みして、メキシコという境界的世界(南米とアメリカとの)、革命・戦争と男の価値観、生と死について、をなんとなく感じたりします。まあ正直よくわからなかった。でも利用されている文学手法は独特だと思う。2012/07/03

yanoms

1
本来『老いぼれグリンゴ』というタイトルだが、映画化に合わせて出版されたので、映画のタイトルに合わせたらしい。いかにもメキシコといった感じの死臭が漂う作品。グリンゴというフィルターを通して、メキシコという国がより鮮明に見えるという皮肉。「アメリカにあまりに近く、神からあまりに遠く」2011/08/12

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