みずうみのほうへ

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みずうみのほうへ

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  • サイズ B6判/ページ数 136p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087715989
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

七歳の誕生日旅行の夜に父が船上から失踪。湖のある町に暮らす伯父のもとへ引き取られた僕は、そっと息を潜めるように生きていたが……。少年から青年へ、喪失の果ての光を描くすばる文学賞受賞作。

内容説明

七歳の誕生日、二人で出かけた船旅の途中で忽然と姿を消した父。その直前に甲板で父と遊んだゲームに登場する男「サイモン」。湖のある小さな町で暮らす伯父に引き取られたぼくは、二十代最後の年、サイモンにそっくりの人物と遭遇する。彼は、ぼくと父しか知らないはずの言葉を口にして―。時間と空間を自在に交差させながら、喪失の果ての光を繊細に描き出す新しい才能の誕生。第38回すばる文学賞受賞作。

著者等紹介

上村亮平[カミムラリョウヘイ]
1978年大阪府生まれ。関西大学文学部卒業。『みずうみのほうへ』で第三十八回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

49
過去・現在・幻想を行き来する世界が美しかったです。散文詩を読んでいるのではないかと思う空気感がありました。2021/03/25

風眠

48
どこか架空の国のようなファンタジックな世界観。登場人物の中でただ一人、名前がある「サイモン」。私はこのサイモンの存在が、なぜだか怖い。父と船旅に出た七歳の「ぼく」。船の甲板で父と遊んだゲームに出てきた男、それがサイモン。その船旅の途中で父は忽然と姿を消す。伯父に引き取られた「ぼく」は大人になり、あの日のゲームに出てきたサイモンと出会う。父と「ぼく」しか知らないはずの言葉を語るサイモン。夢と現のあわいを行き来きし、父を失った悲しみを受け止めていく「ぼく」の心。水の余韻が美しく広がる「The純文学」な物語。2015/10/09

九月猫

38
物語(文学)に遠近感というのは適当ではないかもしれないが、なんとも遠近感の掴めない作品だった。国も時代も定かでない。「」で括られる会話文はほとんどなく、登場人物の名前はサイモン以外出てこない。そのサイモンは存在自体が定かではない。なのに車はすべて実在の名前で出てきて、またも遠近感があやふやに。現在と過去、夢と現実が交錯して幻想小説の味わいも。父とサイモンの顛末に関しては手品師にネタをバラされたような気持になったので、いっそ幻想小説ならよかったのに。もの悲しさと淡い光を感じる不思議な読み心地だった。2015/02/17

coco夏ko10角

27
第38回すばる文学賞受賞作品。不思議な雰囲気というか、作品世界全体が膜で覆われていているような感じ。2015/03/08

あっちゃん

25
集中して読まないと、とりとめの無い展開に置いてきぼりにされる!北欧っぽいイメージの場所で日本人には馴染みのない感じ!もう少しで、いとうしんじって感じもする(笑)好みが分かれそう!2015/03/12

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