出版社内容情報
激しい愛、ヒドい愛、みにくい愛、恥ずかしい愛。そして素晴らしい愛。人生で経験するすべての愛がここにある。心に爪痕を残す、決して忘れることのできない恋愛映画の極意を、貴方だけに伝授します。
内容説明
恋愛映画にちっとも興味が無い人のためのホラーより怖くてコメディより笑えてミステリーより謎でAVよりエロくてアクションより勇気が出る恋愛映画地獄めぐり!
目次
オクテのオタク男はサセ子の過去を許せるか?『チェイシング・エイミー』
ウディ・アレンは自分を愛しすぎて愛を失った『アニー・ホール』
忘却装置で辛い恋を忘れたら幸福か?『エターナル・サンシャイン』
愛を隠して世界を救いそこなった執事『日の名残り』
女たらしは愛を知らない点で童貞と同じである『アルフィー』
恋するグレアム・グリーンは神をも畏れぬ『ことの終わり』
ヒッチコックはなぜ金髪美女を殺すのか?『めまい』
愛は本当に美醜を超えるか?『パッション・ダモーレ』
嫉妬は恋から生まれ、愛を殺す『ジェラシー』
トリュフォーも恋愛のアマチュアだった『隣の女』〔ほか〕
著者等紹介
町山智浩[マチヤマトモヒロ]
映画評論家。1962年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。「宝島」「別冊宝島」などの編集を経て、1995年に雑誌「映画秘宝」(洋泉社)創刊。その後アメリカに移住。現在、カリフォルニア州バークレーに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
60
十年一昔・・・。とは言え観たい映画が増えてしまう。ハッピーエンドには終わらない物語だからこそ、トラウマ恋愛映画なんだよね。読み終えてつくづくため息が抑えられない(苦笑)男は恋愛のアマチュアだ、というトリュフォーの言葉に頷くしかない。『赤い影』『エターナルサンシャイン』『日の名残り』あたりは観直したいが、メンタルダメージは避けられなさそうなのでちょっとづつ。『アルフィー』(古いバージョン)と『ジェラシー』は観るのに勇気が要りそう。まぁ観てもアマチュアからは脱せられそうもないんだが。2023/08/20
めしいらず
55
女は愛に命を賭ける。だから愛するのはいつも女。男には命を賭ける度胸などない。男は愛の意味を思考せずにはいられない。それは理屈や言葉に置き換えなければ愛を捉えた気になれないからだ。女にとって愛は生きることそのもの。噛み合おう筈がないのだ。愛について男はみんなアマチュアは言い得て妙である。トリュフォー「隣の女」の解説が見事。著者曰く「ダメな男の品評会みたいな本」。前著「トラウマ映画館」と違い有名作品も多く含まれる。恋愛より性愛色が強い。観ていたのは9/22本。ああ、四半世紀の念願、ニコラス・ローグの2作を!2019/07/18
林 一歩
25
紹介されていた作品の半分くらいはみてましたが、それらすべてが妙に心に引っかかっていたものばかりで苦笑。 町山氏のチョイス、ナイス。2013/10/10
green tea
24
これ書いて映画のセレクトした人が現実の恋愛で 相当嫌な思いしたんだろうなっていう感想しか出てこない 結末までなぜか書いてあるし 何本か好きな映画があったからそのページを普通に楽しんで 実際見るのは憚られる怖そうなのは文章読んでびびってる 監督がどこか歪んで純粋なんだろうね 入門っていうかこれ一冊分見たら卒業でいいですよ… 関わったら人生終りそうなレベルのダメな人たちがいっぱい出てくる それを肯定してあげるのが現実じゃない世界の映画の秘密の力なのかな2013/12/06
Ecriture
20
原作と映画版、史実と映画版を比較しながら、作中で出て来る細かなものも丁寧に解説していく。踏み込んだ分析というよりは、あらすじに沿って注釈をつけていく感じ。『アニー・ホール』、『アイズ・ワイド・シャット』、『日の名残り』、『エターナル・サンシャイン』の部分を特に楽しんで読んだ。2015/02/04