出版社内容情報
マキは、市井の人々の中で誰かの「代役」を演ずる役者。花嫁や母親の代行から、果ては死体役まで……。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、淡々と仕事をこなしていたマキの前に、ある日、謎の男が現れて…。第23回小説すばる新人賞受賞作!!
内容説明
39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の男・モンゾウに、無理やり弟子入りされて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。
著者等紹介
安田依央[ヤスダイオ]
1966年、大阪府生まれ。関西大学法学部政治学科卒。第18回、第22回小説すばる新人賞の最終候補となる。2010年、『たぶらかし』で第23回同賞を受賞(受賞後、「百孤狸斉放」より改題)。ミュージシャン、司法書士、NPO法人主宰など、さまざまな「顔」を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
62
元舞台女優のマキはお客様のご要望に応じた代役を派遣する会社ORコーポレーションに勤めている。マキはそこで花嫁の代行から母親役、さらには死体の代役までこなしていて・・。話の設定的には面白かったのですが、読み終わるのに意外と時間がかかりました。最初は母親役を依頼した依頼者に本当にこれでいいのかと疑問を持ちましたが、結果的には丸く収まって良かったです。一身専属契約をした役者の話はちょっとしょっぱかったです。ドラマ化もされているようなので機会があれば見てみたいです。★★★2012/09/16
そのぼん
51
谷村美月主演のドラマになってましたね。原作は渋めの感じでした。どちらかと言えば、ギャグ色の強いドラマの方が好みだったかな、と思いました。これはこれで悪くなかったのですが、ドラマのほうが色々と強烈でした。読んでいる最中、谷村美月の顔がちらつきました。2013/02/01
takaC
50
楽しめた。こういう仕事の人たちが本当に実在しているような気がしてきた。続編期待。2011/10/25
BlueBerry
48
序盤と中盤が面白かった。ラストをもうちょっと工夫したら良かったんだけどちょっと物足りなかった感じでした。総合的に見るとまあまあ楽しめたと思います。2014/03/10
ゆみねこ
35
市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者、マキ。役柄は死体役から偽新妻・セレブ社長の子息の母親役などなど。結婚式の列席者を演ずる便利屋さんの話は聞いたことがあるけれど、長期に渡って一人の人を演じ続けることなど可能だろうかとやや疑問に思ったり。トメイばあさんが面白くて興味深かった。2012/06/18
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- 和書
- ぼくはくじら 小学館文庫