わるもん

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  • サイズ B6判/ページ数 146p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087711776
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【第42回すばる文学賞受賞作】

――純子ちゃんもあるやろ、お父さんに有罪だしたこと。

硝子職人の父はいつの間にか「箕島家」から取り除かれてしまった。工場(こうば)で汗を流して働く以外は縁側から動かず、家族を見なかった父はどこへ行ったのだろう。

笑顔が増えた母、家には寄り付かない姉の鏡子と祐子。ときどき現れる「ミシマ」さんという男性。純子だけが母の視線を受けながらずっと家にいる。大好きなレーズン、日課の身長測定、ビーカーで飲む麦茶、変わらない毎日の中、あるときから純子は父の「コンセキ」を辿り始める。

日本のどこかで営まれる家族の愉快でちょっと歪んだ物語。

【受賞のことば】
蝶でも活字でもなく、白球を追う少年だった。だから自然と将来は阪神の四番ときめていた。やがて白球はバスケットボールにとって代わった。甲子園で虎党からやじられることも、カリフォルニアのオラクルアリーナでダブネーションから大歓声を浴びることも、自分にはどだいむりな話だということは早々に悟った。
でも物語のなかでは、どちらもかなえることができるらしい。小説については伝言ゲームに似ている、と最近思いはじめている。頭のなかにあるイメージの断片を抽出し、言葉に変換して、ひとつの意味のある文字列にしていかなければならない。「さっさと期限切れのセキュリティソフトを更新しろ」と訴えてくるパソコンに向かって、伝えるべき言葉を必死で探りながら、ああでもないこうでもないと奮闘する。
そうして、その言葉は編集者に伝わり、読者に伝わる。空は青い、と伝えても、赤だったり、白だったり。受けとられ方はさまざまだ。そこが小説のおもしろいところなんだろう。いまはこの伝言がはじめて読者まで届くことがうれしい。
うまく変換できるか悩んでいる私が、それでもいま正しく伝えられる言葉があります。編集部のみなさま、選考委員の先生方、この選考に関わられたすべての方へ。
心から、ありがとうございました。

【著者略歴】
須賀ケイ(すが・けい)
1990年京都生まれ、京都在住。龍谷大学社会学部卒。今作で第42回すばる文学賞受賞。

内容説明

硝子職人の父はいつの間にか「箕島家」からとり除かれてしまった。笑顔が増えた母、家には寄り付かない姉の鏡子と祐子、ときどき現れる「ミシマ」さんという男性。純子だけが母の視線を受けながらずっと家にいる。あるときから純子は父の「コンセキ」を辿り始め…。第42回すばる文学賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

195
作者のほどこす小説的な仕掛けは、うまく機能していないようにおもえる。あるいはぼくはべつの雑誌の論評かなにかで、その仕掛けをあらかじめ知らされたうえで読んだものだから、そうかんじるのかもしれない。自然の描写は美しく、動きは的確で巧い。描かれる家族とは裏腹に、文章はおさまるべきところにおさまり、読んでいて心地いい。でもだからこそ、背後にひかえる作者の企みが透けてみえて、物語に入りこめない。この純粋な家族の日常を、そんなふうに勘ぐってしまうぼく自身こそが、わるもん、ということになるのかもしれない。2019/03/06

いつでも母さん

178
ある家族の話。主人公の三女・純子目線で展開する、ちょっと独特で芥川賞の香りがする?と思ったのは私だけだろうか。150頁に満たないのに実は深くて痛かったりもする。それは、かつての自分をどこかで思い浮かべたからかもしれない。『わるもん』ちょっと愛を感じる言葉だが、この作品は好みがわかれるかもなぁ・・2019/03/05

ででんでん

86
この作品はよく理解できず、字面を追っていくだけの読書になってしまいました。うーん、わかりませんでした。2019/04/15

なゆ

80
不思議な魅力のある作品だった。でもレビューが書きづらい。実はかなり読み進んでも、なんだかよくわからなくて困った。箕島家は両親と娘3人の家族。“わるもん”はガラス職人のお父さんのことだと初めにわかるが…あれ?お父さん何処行ったん?ミシマさんて誰?なんだか落ち着かない。すべてが純子の見たまま感じたままのことだけなのでとても不安定な印象。そして、状況が見えてくるとだんだん不安に。でも純子は純子としてのびのびと生きている、最後にはそういう安堵感で穏やかに本を閉じた。再読したら、また違う印象なのかもしれない。2019/08/04

fwhd8325

73
目の前にあることが、何をしているのかなかなか理解できないまま、ただ傍観者のように同じ場所に居続けているような感覚でした。決して嫌いな世界ではないのだけれど、なぜか、もう一歩進むことができないまま物語が進んでいます。時折、後ずさりさえさせながらも、物語は動いています。何だか置いて行かれてしまったような寂しさと不安が残ります。2019/07/23

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