出版社内容情報
ペンシルヴェニアの小さな町を舞台に、男女三人の犯したそれぞれの罪と人生が交差する珠玉の犯罪小説。エドガー賞新人賞候補作。
【目次】
内容説明
火災現場で見つけた大金を自宅に隠したボランティア消防隊員ネイサン。末期がんの少女の夢を叶えるため病院の外へと連れ出す看護師キャリー。妻と幼い娘を同時に亡くしたアンディが狙いを定めた地獄への道連れ…。横領、誘拐、殺人。ペンシルヴェニアの寂れた町を舞台に、男女三人が犯したそれぞれの「罪」と運命が交差する。悲痛で愚かで温かい、極上の犯罪小説。エドガー賞・最優秀新人賞候補作。
著者等紹介
ジャヴォロウスキー,ケン[ジャヴォロウスキー,ケン] [Jaworowski,Ken]
シッペンスバーグ大学、ペンシルヴェニア大学を卒業。フィラデルフィアで育ち、アマチュア・ボクサーとして活躍。長年ニューヨーク・タイムズ紙で編集者を務める。戯曲はニューヨークとヨーロッパで上演されている。また文芸誌に短編小説を発表し数編がプッシュカート賞にノミネートされた。長編デビュー作となる本書がエドガー賞最優秀新人賞の最終候補に選出。現在は家族とニュージャージー州に在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アプネア
14
ラストベルトの寂れた小さな町で緩く交錯する、三つの罪とは…。男女三人の視点で描かれる群像劇で、彼らの生きづらさや閉塞感がひしひしと伝わってくる。まあ、三者三様に天啓ともいえる瞬間があって、それは一線を超えてまでも、自らの存在意義を証明しようとする魂の躍動ともいうべき瞬間で。このシフトチェンジに痺れた。市井の人が、なけなしの勇気を振り絞って、活路を見出す姿は善悪を超越したカタルシスを与えてくれます。2025/08/02
石
8
それぞれの事情から犯罪に手を染めた3人 彼らが追い詰められていく過程は読んでいて辛くなるが、時々美しいエピソードや軽快な会話がはさまれるので緩急が効いている 行き着く先はどこなのか、息を詰めるように読んだ 年間ベスト級の傑作2025/06/26
坊っちゃん
7
★★★★1/22025/08/13
やー
3
すばらしい作品だった。その一方でやり切れなさで胸が痛い。クライムノヴェルでもあり、人間のいやな部分どうしようもない部分を見せつけてくるのだけれど、1パーセントでも善ややさしさを感じさせてくれる。人生どう転がっていくかわからないし、つらい思いをすれば報われるわけではないけれど、その1パーセントに人は光を求め、生きる意味を見出す。 2025/08/04
Psychopath
1
☆☆☆☆2025/08/12