出版社内容情報
16世紀ロンドン。従弟殺しの容疑をかけられた少女の弁護と同時に、摂政から幻の「ギリシャ火薬」の製法と現物を探し出す命を受けた法廷弁護士シャードレイク…。好評歴史ミステリーシリーズ第2弾。
内容説明
16世紀ロンドン。法廷弁護士シャードレイクのもとに、従弟殺害の罪を問われている少女エリザベスの弁護依頼が舞い込む。少女は黙秘を続け、このままでは拷問死をまぬがれない運命だった。一方、摂政クロムウェルは、少女の審議期間延長と引き換えに、古くから伝わる幻の「ギリシャ火薬」の製法と現物を探し出すようシャードレイクに命ずるのだが…。イギリスで人気の歴史ミステリー・シリーズ第2弾。
著者等紹介
サンソム,C.J.[サンソム,C.J.] [Sansom,C.J.]
1952年エディンバラ生まれ。バーミンガム大学で歴史学の博士号を取得後に法律を学び、事務弁護士として社会的弱者のために尽力。その経験と知識をつぎ込んだ『チューダー王朝弁護士シャードレイク』を2003年に発表し、CWA(英国推理作家協会)のヒストリカル部門と新人部門の賞にノミネートされる。『暗き炎―チューダー王朝弁護士シャードレイク』でCWA賞ヒストリカル・ダガーを受賞。また、大好評を得ている同シリーズは、その全体が評価をされ2007年にCWA図書館賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
115
「ギリシャ火薬」というのはたぶん石油なのでしょうね。なかなか登場人物が多く、読むのに大変です。いちいち戻ってこれは誰なのか、ということを確認している始末です。主要な人物はわかるのですが、二つの事件に対sてどのようにしていくのかが、下巻でわかるのでしょう。2016/05/02
ann
53
以前、時間がなくて数ページでリタイアしたのが信じられないくらい面白い。「支配者」を先に読んだが、却って良かったかも。明日から下巻へ。2018/06/12
Nat
40
面白かったが、従兄弟殺害の容疑者として捕らえられているエリザベスの謎。ギリシャ火薬の謎と謎だらけだった。最後にシャドーレイクの愛馬チャンセリーが!涙しつつ下巻へ。2021/01/11
星落秋風五丈原
22
「液体で独特の匂いがして水上に流して火をつけると一瞬にして帆船が燃える」ギリシャ火薬は、現代で言うところの石油だろうか。クロムウェルの必死さがひしひしと感じられる回。自らも政敵を何人も倒して来たとはいえ、いざ自分がその立場になると、上司がどんな人だか骨の髄までわかっているだけに恐ろしいのだろう。そのとばっちりを受けてびしばしとプレッシャーをかけられたシャ―ドレイクに、下っ端サラリーマンの悲哀を見る思い。主人公が越えるべきハードルは、シリーズを越えてどんどん高くなっていくからこそ面白い。ああ可哀想に。2015/02/16
sawa
20
★★★★☆ 従弟殺しの容疑をかけられた少女の弁護を手掛けながら、クロムウェルに依頼された「ギリシャ火薬」の製法と現物を探すはめになった弁護士シャードレイク。粗野だけどとっても魅力的なバラクと共に事件を追う。登場人物が多くて混乱しがちだけど、ハラハラドキドキ、ページをめくる手が止まらない。それより何より16世紀の夏のロンドンが、とっっても臭そう‼︎昔のヨーロッパって不潔‼︎(図)2015/03/03