出版社内容情報
殺人現場には、酒の匂いが立ちこめていた…
飲酒運転で事故死したと思われた女性は、普段全く酒を嗜(たしな)まなかった。不審を抱いたパトリックが調べるうちに同様の事故で死んだ人間が次々見つかり…1000万部突破、北欧発大人気シリーズ第4弾!
内容説明
酒を飲まない雑貨店経営の女性がパートナーとの喧嘩直後、飲酒運転で道路脇の木に突っ込み即死した。事故として処理しようとしたパトリックだったが、なぜか気になって資料室にこもるうちに、数年前の泥酔自殺に辿り着く。偶然、二つの出来事のあり得ない共通点を見つけ、さらに、スウェーデン各地で同じような事故と事件が起きていることが判明して…。世界で1000万部突破の大人気シリーズ第4弾。
著者等紹介
レックバリ,カミラ[レックバリ,カミラ][L¨ackberg,Camilla]
1974年スウェーデン・フィエルバッカ生まれ。エコノミストとして数年働く。デビュー作「エリカ&パトリック」シリーズ『氷姫』がヒット、続く『説教師』で大ブレイク、2005年SKTF賞「今年の作家」賞、06年度国民文学賞受賞。30カ国以上で刊行決定、テレビドラマ化もされて、フランスで映画化も決まっている。2010年刑事と再婚し話題になった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
285
エリカ&パトリック事件簿シリーズの第4弾。飲酒運転による単純な事故死と思われた事件に端を発して、次々と波紋が広がってゆく。複数の事件を繋ぐ鍵は何なのか。情報が開示されるのは、警官たちの捜査にしたがってであり、読者には事件の動機や殺害の方法は朧げにしかわからない。その意味で本書は警察小説ということになるのであろうか。また、事件と並行してTV番組の収録が行われたり、エリカ自身の結婚式の準備が着々と進行していくなど、小説は多面的な膨らみを持ち、重層的である。シリーズ人気の一端はこんなところにもありそうだ。2017/03/28
坂城 弥生
49
章の冒頭に独白が入っているのだけれど、ずっと誰の告白かわからないで進んでいくので、真相を知ってからまた読みたいといつも思う。2021/04/11
キムチ
40
ワクワクとして読んだスェーデン警察モノ。けっこ人気があるという触れ込みだったけど、私には今一つ。サスペンスという割には、やたら登場人物が乱舞しているし、内容的にグダグダ。それをまとめ上げてエンディングに持っていく構成力には脱帽するけど、私はミステリーが読みたいのであって好みじゃない。一番がっくりしたのは浮かび上がったアッと驚く犯人。。でも動機がね、頂けない。こんな程度で人をホイホイ殺すかな。こっそり言わせて貰うと被害者への同情心がちょこっと薄い。シリーズモノらしいけど止めておく。2017/12/14
燃えつきた棒
35
深夜居間のソファで目覚めると、異様に暗いドラマをやっていて、思わず見入ってしまった。 夢でうなされそうな救いのないドラマだったが、どうにも忘れがたくて原作を読んでみた。 カミラ・レックバリは、まるで石工のように、記憶の中に犯人の横顔を彫りつける。 一度味わったら癖になる。この暗さが凄い! 2016/09/13
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
31
今回も過去とがっつり組み合った事件が続き、クタクタになるまで働く気の毒なパトリック。そしてメルバリ警察署長は、 私生活で頭がいっぱいで、上の空で仕事をしているという、お約束。次回、署長はどうしているか、そちらがすごく楽しみである。2015/05/11