内容説明
銀婚式の記念に、アシャーストは妻のステラとドライブ旅行に出かける。途中、若い日の思い出の地に立ち寄るが、そこは26年前、アシャーストが初恋の少女メガンと熱い想いを語り合った場所だった。若き日のつかの間の歓びと戦きの一瞬を、思い出の霧の中から豊かに甦らせる牧歌。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まるめろ
4
角川文庫版。美しい風景に彩られた恋の物語。とはいえ幸せなものではない。だが、主人公の心は過剰に飾られてこそいたがきっと嘘ではなかったのだと思う。嘘ではなかったけれど、飾りが綻びそれを修復することはできなかったのだろう。人格云々の話は置いておいて、風景はモチロンのこと心の移り変わりの描写が素晴らしい。2020/03/08
かおりんご
3
主人公のことを、自分中心だと凄く思った。恋とは、人を盲目にさせるというのが、よくわかる話だった。2009/08/26
hinata 2
2
言ってしまえば、『男というものは、人生にふさわしく作られてはいないのだ~』などと始めの方で書かれている通り、この主人公アジャーストは、なにやってんだよ~。ひどすぎる!!なのです。回想する話のなかで、林檎の木のある田舎の風景、ある決意をして出てきた、海辺のリゾートの風景、その対照的な雰囲気。楽園から一歩出てしまった為に、見えてくる世界や、夢から覚めた様な感覚。ちょっとちょっと~と思いつつも、それもわかると思ってしまう。文章が美しかった。2016/07/30
みきゃ
0
クズは大好き