内容説明
元政府機関の腕利き謀報員だった加賀哲は、“裏切り者”として組織を追われ、ある都市で高級レストラン・クラブの経営者に納っていた。そんな加賀の許に、奇妙なテープが送られてきた。「頼む、助けてくれ」その声は、ある事件で罠に落ち、共に組織を追われた同僚牧野辰男であった。牧野の身に何が起きたのか?牧野が住む四国宇和島に向った加賀の胸に、捨てたはずの過去が甦ってくる…。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Carlos
43
再読。大沢さんの長編第2作目ハードボイルド。40年以上前!の作品だけどオチを想像しながら楽しく読めました。長すぎなかったのも良いかな。2023/12/30
drago @棋聖戦堪能中。
17
5年前に情報機関を逐われた元スパイが、ある事件をきっかけに当時の真相を突き止め、罠にはめた黒幕に復讐する。さすがに33年前の作品なので、ロシアがまだソ連であるなど、時代背景は現代とかなり異なる。 大沢氏の長編小説2作目ということもあり、ストーリー展開に粗さが目立つが、ハードボイルドな格好良さは現在と変わらない。 ☆☆☆★★2014/03/28
水素
11
この話は読み応えがありました。話としてはそこまで長くはないのですが、いつもの大沢作品よりも複雑です。優秀すぎる人間というのは、味方に居るととても心強いけれど、敵対する所に居た場合脅威になるんだよなあ…。それに本人が気づいていないと周りが被害にあったりして大変です。この話はなんとなくそういう匂いの話でした。2014/03/07
おぎにゃん
10
ハードボイルドの重鎮、大沢在昌さんの初期作品。裏切りの連鎖とも言うべき事件の真相に、冷戦時代の香りが漂い、懐かしさを感じた。今の大沢作品の持つ重厚さは欠けるけれど、汚れた世界に生きているからこそ、譲ることのできない「プライド」を、頑なに守り抜こうとする主人公の姿と、ラストの哀愁が、まさしくハードボイルド。面白かった。2014/03/24
ピップ
8
こういう小説を正統派ハードボイルドというのだろうか?ちょっと苦手です。2015/10/21
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