内容説明
古来、日本人の霊魂のかたどりとみなされてきた白鳥。東北地方に数多く存在する白鳥に関する地名の由来は?そして白鳥八郎とは一体誰れか?ヤマト政権成立以前に存在したヒノモトの国とは?数々の問いをかかえ“白鳥”を求め、日本全国を踏破し59点に及ぶ図版で実証した古代日本の深層。
目次
序章 (東北地方にみる白鳥信仰;移動する「白鳥」に秘められた謎)
第1章 ひのもと考(『古事記』序文も不詳とした日下の訓の由来;中国の史書にみる倭から日本への移行;ヤマト政権の東進に絡むヒノモトの変遷)
第2章 物部氏の東遷(邪馬台国の領域と重なる物部氏の勢力範囲;物部氏東遷をめぐる諸説の検討;物部氏の痕跡;六ケ岳への宗像三女神の降臨)
第3章 邪馬台国の東遷(二波にわたる筑紫から大和への移動;筑紫より日の本へ主力は東遷する;南方に迂回し、熊野から吉野へ;祖先を白鳥と考える物部氏の意識の流れ;大和における弥生終末期の大変動)