出版社内容情報
門井慶喜、北原亞以子、早乙女貢、羽山信樹、火坂雅志、中村彰彦。鬼の新選組副隊長として恐れられた土方歳三の素顔に迫る時代小説アンソロジー。カバーイラストは『ゴールデンカムイ』の野田サトル氏。
内容説明
壬生狼と呼ばれ、京洛の人々に恐れられた新選組。その鉄の組織を実質的に運営していた「鬼の副長」土方歳三とは、いかなる人物だったのか。天然理心流の道場・試衛館入門から、盟友の近藤勇との別離、そして箱館戦争で壮烈な戦死を遂げるまで、六人の実力派作家の作品が、その軌跡を明らかにしていく。これまで浸透してきた肖像をくつがえす、これぞ土方歳三アンソロジーの決定版!オリジナル文庫。
著者等紹介
細谷正充[ホソヤマサミツ]
1963年埼玉県生まれ。時代小説とミステリを中心に、文芸評論家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
169
『どんな描かれ方でも、土方歳三は格好いい!』この帯が全て。作家って凄いなぁの土方歳三アンソロジー6編。どれも良かった。表紙は『ゴールデンカムイ』の土方歳三だそう。(未読ですまん)今も、死して尚それぞれの心に土方歳三がいるのだ。2020/06/13
永野芽郁と田中圭を足して2で割った寺
76
土方歳三が出てくる短編のアンソロジー。表紙は漫画『ゴールデンカムイ』の作者の書き下ろしだそうだ。さすが集英社。創作に出てくる土方歳三というのは、司馬遼太郎『燃えよ剣』の二次創作に堕しているものが大半なのだが、この本の冒頭を飾る門井慶喜『よわむし歳三』は司馬の影響を払拭させたもので素晴らしい。若手はこうでなくては。あとやっぱり上手いのは北原亞以子のもの。主人公は芹沢鴨の愛人お梅だが、土方歳三が印象的に配置されている。あと、中村彰彦のも良かった。中村さんの幕末史観は間違っていると思うが、小説はさすがに上手い。2022/01/02
さつき
70
色んな作家の作品を集めた土方歳三アンソロジー。上京前や芹沢鴨暗殺の頃、函館戦争…様々なトシさんを見られて楽しいです。表紙のおかげでゴールデンカムイにも興味が湧きました。2022/02/17
Die-Go
64
『燃えよ剣』映画化に伴って、新選組副長・土方歳三を主役に立てた短編集。様々な作家が彼のことを描いており、どこかで目にした作品もいくつかあったが、どれも個性的で楽しめた。しかも表紙が『ゴールデンカムイ』の野田サトルの書き下ろしと来た。これは買いでしょ!★★★★☆2020/05/24
ポチ
54
色々なそして意外な土方歳三にも会えました。楽しめた一冊でした。五稜郭の夕日は沁みました。また日野に行き土方歳三や新選組の息吹を感じたい。表紙もいいなぁ。2021/11/16