内容説明
迷走を続ける日本政治に行儀は悪いがエネルギーに溢れた指導者、吉田茂や岸信介、田中角栄のような強者=悪党が見当たらない。“小さな正義”を叫ぶマスコミの前に、危機に際して不可欠である強力な指導者を生み出す土壌を失ってしまった日本の未来は!?停滞と混迷を深めつつある今の世に求むべき宰相の要件。
目次
1 角栄最後の日々
2 大分裂
3 「一郎」の時代
4 戻った振り子
5 民主集中のすすめ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
編集兼発行人
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我が国を代表する元宰相の側近により詳述された政界の裏事情。君に対して「比叡山を焼き討ちできない信長」と評する臣の手により魚が棲んだという濁水で起こった駆引きやゴリ押しが活写され興味津々。集票に益する弾の相場や複雑な人間交差点を交通整理する手法が生々しい具体例で随所に散りばめられ行間から泥の臭いが噎せ返るが如く立ち込める。極めて土着的な裁定技術の選択が実質的に叶わないと思しき清水の現在において同書を参照し導くべき知見は正当と反面との双方に数多あるものと推察。ドス黒く塗られたリーダーシップ論として密かに推奨。2013/08/22
まろ
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田中角栄がどんな人柄だったのか分かる。2009/01/16