内容説明
今までに出会った人たち、訪れた場所、印象的だった時間や風景、幼い日の感情…。「記憶」という名の宝石箱から紡ぎだされ、集積された、36篇の短い文章。繊細な五感と、幼子のようにみずみずしい感性が、眩しく、切ない。イギリスの桂冠詩人、アルフレッド・テニスンの同名の詩よりタイトルを採った、著者にとってはじめての、そして“30歳記念”のエッセイ集。
目次
安っぽい飴の色
パレルモのアイスクリーム
放浪の血
ほんの少し前
つる草模様、唐草模様
砂漠の動物園
母の抽出
カルピスとワンピース
雨に濡れたものの色
薔薇〔ほか〕