内容説明
楊貴妃との愛欲の日々に溺れ、「開元の治」といわれた玄宗の治世も綻び始めた唐の都・長安。李白と日本人・安倍仲麻呂は陽春に誘われ、曲江の畔で盃を傾けていた。そこへ突然、日本人留学生が近づき、「昇龍」とつぶやいて倒れこんだ。これが唐朝転覆の大陰謀の発端だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OKKO (o▽n)v 終活中
8
一度読み終わってたのか?! 結末全く覚えてなかったんで、まだかと思ってたよ……どうりで…… ◆で、一回目と同じく、著者の主観語りがちょいちょい挟まるのがいかんなー、と思ってたわけ。主人公の仲麻呂とか相棒の李白に喋らせろよー、影うすすぎ! です ◆伴野氏のファンだが、らしくない駄作だなあ2017/04/09
BIN
5
唐の玄宗の時代に阿部仲麻呂の日本人の後輩が殺害され目の前で死んだことをきっかけに親友である李白とともに調査する話。常に酔っぱらってる李白が時折鋭い推理をするのは、泥酔状態でも素晴らしい詩を玄宗の前でやってのける姿を見ると、説得力あることではある。推理小説としての出来はまあ・・・ですが、歴史上の人物を探偵役にするのは面白いですね。解説に同類の作品をいくつか紹介されているのでそちらにも食指を伸ばしてみようかと思います。2022/04/28
OKKO (o▽n)v 終活中
5
しばらくかかってちびちびと ◆仲麻呂と李白がペアを組んで長安で起きた殺人事件を捜査……ってのはちょっと過大広告気味かと。しかし実在の人物をコマとして生き生き動かすミステリーてのは、漂うおっとり感とでもいいますかね、そのへんがなんとも心地よく ◆伴野氏の作品、特に中国を描いたものが大好きでいくつか読んでいるが、今回、途中で入る歴史解説がちょっと邪魔くさくて鼻につく。「筆者は……と思う」っていきなり伴野氏の見解が生生しく挿入されるのはいただけん。興ざめだよ ◆解説に同様のヒーロー探偵ものの紹介があるのが嬉しい2016/12/01
雀
1
★★★☆☆☆ 李白や阿倍仲麻呂が主役で高力士も出てくるしとまあそこが面白いミステリ。図書館本。2015/12/27
アル
0
再読。主人公に阿倍仲麻呂と李白を据えて、玄宗と楊貴妃の時代を舞台にしたのが一番の魅力。事件の結末はあまりすっきりさせていないけれど、それもリアリティと言えなくもない。2011/05/30