集英社文庫<br> 負籠の細道

集英社文庫
負籠の細道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 232p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087486971
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

内容説明

波打ちかかる岩の合間を縫い、断崖の裾を這う海鳴りの道。朽ちかけた橋を渡り、深山へ吸い込まれてゆく夕暮の道。破れかけた土塀の道。桃源郷のような花霞の道…。水を、作物をになって小道をたどる人々への眼差しをやしない、日本を再発見する13の旅。水上文学の原風景をなす名紀行。

目次

北冥の岬・尻屋
伝説のふるさと・遠野
絶壁の地の果て・親不知
奥能登の海石
花と波濤の越前岬
奥美濃の秘境・郡上安久田
奥伊賀の忍者郷
湖北巡礼
波暗き与謝の細道
古城の町・丹波篠山
雷電海岸の孤愁
忘れられた港町・土佐宿毛
沈みゆくシラスの燃島

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

churu

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孤独や寂寥に容赦なく吹き込んでくる風景にふと心が奪われる時がある。観光ガイドの類や、海外パックパッカーの武勇伝のようなものばかりが巷にあふれているが、地を這うように裡なる孤独と向き合いながら、日本の原風景たる風土や人々の暮らしを切り取った本が読みたかった。この本を手にした時、そんな自分の求めていた紀行文に出会った確かな手応えがあった。もう半世紀以上も昔の作品だが、ここに登場するの風土はどれも地べたを踏みしめるように旅した作者の足跡。現代社会の過多な文明に食傷した孤独な旅人の心に滋味溢れる風を運んでくれる。

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