内容説明
ある夜、ポアロの部屋に下院院内総務と戦時内閣の閣僚が訪れた。明日、ベルサイユ宮殿で開かれる連合国会議を前に、イギリス首相が誘拐されたのだ。首相の欠席は最悪の結論を導くおそれがあり、24時間以内に発見しなければならない(「イギリス首相誘拐事件」)。「灰色の脳細胞」で事件を分析し、犯人の心理を洞察し、解決する名探偵エルキュール・ポアロ登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がたやぴん
77
再読。いくつかの短編集から厳選された8作品。1921〜61年に執筆されたもので、一応時系列に並べられてはいるが関連性はなく、一作づつ楽しめる。殺人事件はもちろん、国家レベルの誘拐から宝石盗難までと多岐に及ぶ事件が選ばれている。また、ある長編の原作とされるものも掲載されており満足できる作品群だ。長編に比べると大きなトリックはないだけに強烈なポアロのキャラが前に出ている。ファンならばイギリス首相誘拐事件のような国家レベルの事件との遭遇に心が踊る。ただし、ポアロ初読みになる人には紹介しずらいかも。2016/02/04
セウテス
58
世界の名探偵コレクション第4弾。映像化され最もインパクトのあった、エルキュール・ポアロです。短編集「ポアロ登場」「教会で死んだ男」、そして「クリスマス・プディングの冒険」からの八作品です。その一つ「プリマス行き急行列車」は、長編「青列車の秘密」の元ネタの様なものだと分かります。とは言うものの、ホームズとワトソンを意識して書かれたポアロとヘイスティングズのやり取りは、色んな意味で楽しいです。そして圧巻は物語りの始まり部分の、なんと読者を惹き付け興味を持たせる切り口なのか、始まりの大切さを再確認させられます。2015/11/24
てつ
21
久しぶりにエルキュール・ポアロを読み返し。シャーロックホームズとの対比読みが面白い。2014/08/18
α0350α
9
灰色の脳細胞!久しぶり過ぎてポワロってこんな人だったかなと思いましたが、やはり名探偵で楽しめました。首相誘拐事件が面白かったです。あ、再読です。2017/09/07
有沢翔治@文芸同人誌配布中
3
エジプトのピラミッド発掘関係者が相次いで死亡した。 心臓発作、病死、自殺……、遺族の一人、ウィラードから調査を依頼され、ポアロとヘイスティングスはエジプトにまで赴いた。ポアロは呪いの効果を信じているようだが、その真意はいかに……。「エジプト王陵の謎」など八編を収録。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51521331.html2021/11/01