内容説明
ヨーロッパの産業を掌中におさめ、莫大な富によって城を構えたロスチャイルド一族。しかし第2次世界大戦は“赤い楯”を文字通り血に染めあげた。ファシズム、反ユダヤ主義などの言葉では解けない“仕組まれた戦争”の謎。そして大敗北を喫した一族がいかに蘇ったか。息詰まる歴史の裏の真相。巻末に一目でわかるロスチャイルド家全家系図とINDEXの折込つき。
目次
第2章 地球のトンネル(カリガリ博士とマブゼ博士;ロスチャイルド家の反撃)
第3章 芸術の都パリの下水道(死刑台のエレベーター;オリエント急行殺人事件;恐怖のドレフュス事件;砂漠の秘密協定)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Honey
10
戦争と、産業、鉄道の進展には科学技術者、そして情報操作、プロパガンダの世界には音楽、文学…それぞれ世界の著名人が、どこかしらの利権につながっている。 たしかに、研究も芸術活動も、パトロンが必要ですものね~。言われてみれば、フムフム。 2019/11/09
よっしー
7
莫大な富を築いたロスチャイルド家もナチスの台頭によるユダヤ人迫害等で大ダメージを受けた、と受け取れる内容。だが一方で、戦争を仕掛けたのはロスチャイルドであり、危機はあったが本丸は大した影響を受けていないとも受け取れる。結局今に至るまでロスチャイルドの支配は変わっていないということだろう。次巻からはいよいよ現代に踏み込む模様。本書には所謂陰謀論的な部分も含まれているのだろうが、詳細な系図等が示され大変興味深い内容となっており、物語に引き込まれることは間違いない。2025/02/27
makio37
7
文庫第2巻。ロスチャイルド本家がなくなった独伊にファシズムが生まれ、本家が残った英仏が反撃した―。それが世界大戦だったと著者は説く。一方で、ユダヤ人国家イスラエルの建設はロ財閥が南アの金銀ダイヤ・スエズ運河・中東の石油利権を確保するために進めた方便だったとも。さらにヒットラーにもユダヤ人の血が流れ、ロ家のシェルがナチスの石油を運んでいたという事実…。ナチスとは何だったのか。私の頭の容量を超えているけれど、鍵はロ家と一般の貧しいユダヤ人とを区別するところにある気がする。2015/09/22
coolflat
6
2巻の最大の読みどころは、第二次世界大戦の真の対立構造を解析しているところだろう。即ち、ロスチャイルド(イギリス)対反ロスチャイルド(ドイツ)だ。ロスチャイルドが利権を独占するたびに、ドイツを中心に反ユダヤ感情が広がり、同じユダヤ人であるために、一般ユダヤ人が排斥され、それを一層、ナチスが利用するという構図だ。だがナチスは反ユダヤの対象にロスチャイルドを含めたがために、ロスチャイルドはチャーチルをナチスを倒す首相として選び、反撃する。また対象にロスチャイルドを含めたことが、後のイスラエル国家建設に繋がる。2014/09/08
おおとろ|内省的ストーリーテラー
5
☆☆☆☆ よくここまで調べたなと、肝心します。一度読んだだけでは理解ができないです。あと2冊、頑張って読み切りたい❗2025/04/08