内容説明
日本の昔話や中国の故事、イソップの寓話などにヒントを得た特製の“おとぎ噺”と、それらの噺をまくらに繰り広げられる、歯に衣着せぬ現代批判―。「老いと死」「子育て」「グルメブーム」「ボランティア」「官僚主義」「男と女」などなど、古典的テーマから時事問題まで、深く、鋭く、真正面から斬りまくる。あまりの痛快さに、時には笑いも！超ユニークな世直しエッセイ集。
目次
うそつきねずみ
賢人の夜逃げ
闇猫
蟻のギジ
姜詩の膾
錫の大将
キリギリスと蟻
泥棒取締委員会
消えた村
王様の御馳走
おならの駆け落ち
与五郎どん
あやまりヤギさん
欲張りの殿様
著者等紹介
林望［ハヤシノゾム］
１９４９年東京生。作家・書誌学者。「イギリスはおいしい」で日本エッセイストクラブ賞、「ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録」で国際交流奨励賞を受賞。エッセイ、小説、詩、能楽・自動車評論など著書多数
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感想・レビュー
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ららら
1
おとぎ話の後に、りんぼう先生のエッセイで、さらっと読める割に内容の深い本でした。 現代版アリとキリギリスは、身につまされる話でした。小さい頃は、アリのように生きたらいいことがあるように思っていた。実際は、現代版キリギリスを目指しているのかも・・とヒヤッとしました。2014/08/06
のんき
1
りんぼう先生特製おとぎ話プラス現代批判エッセイ。1999年5月刊の単行本『りんぼう先生昔噺』を改題及び社会時勢に関する記述に多少の修正を行い巻末二話の書き下ろしを加え文庫化、2002年10月刊。社会時勢に関するエッセイは、およそ今から10年ほど前の著作ながら、ほとんど古びたところが感じられない。りんぼう先生の目のつけどころが確かということなんだろうな。2011/09/11
